働き方改革が推進される昨今。企業は既存の業務体制を見直して、変革しなければならない時期にさしかかっています。
これまでシリーズで「2021年度へ向けて管理部門がチェックすべきこと」をテーマに、「BPOの体制」や「テレワークの体制」を取り上げてきました。

今回のテーマは電話ツールです。DX(デジタルトランスフォーメーション)において、電話業務もクラウド化や自動化に注目が集まっています。DXとは、企業がデータやデジタル技術を活用して、組織やビジネスモデルを変革することです。

自社の電話ツールは、万全に整備されているでしょうか。そこで現状の業務課題をチェックしながら、解決するためのシステムを紹介していきます。

そもそも電話ツールって何?

電話ツールとは、既存の電話業務をより効率化、簡潔化させるためのサービスです。例えば、クラウド環境やプログラム、AIなどの最新技術を使って、電話対応を自動化したり、一元化したりできるようになります。

電話ツールによって、今まで電話対応で起きていた課題を解決することが可能です。例えば以下のポイントが挙げられます。

・保留や転送などに時間を要する。

・顧客情報や通信履歴などを探すのに手間がかかる。

・電話窓口から担当者につながるまで時間を要する。

・簡単な問い合わせ内容にも回答に時間がかかってしまう。

・カスタマーサポートでお客様を長時間待たせてしまう。

・電話回線の増設や変更が自由にできない。

本来であれば円滑に進むはずの業務でも、1本の電話によって効率性や生産性が下がることは珍しくなりません。

しかし、このような体制はDXの推進によって、見直されるようになってきました。

電話ツールもDXにおける取り組みの1つです。従業員の負担を減らしたり、顧客満足度を上げたりするために電話ツールの導入は企業に欠かせません。

どこまでできている?

では、自社でどこまで電話ツールの導入ができているでしょうか。これは2021年に管理部門が取り組むべき対策の1つです。

導入状況について、現状を把握することが優先です。自社の電話ツールの体制が確認できるように、チェックリストをご用意しました。

以下の項目で、該当するものに☑チェックをしてください。

□PBXは導入済みである

□スマートフォンの内線化をしている

□電話受付や電話窓口、カスタマーサービスなどのアウトソーシングを利用している

□携帯電話のMDM(モバイルデバイス管理)をしている

□IVR(自動音声応答システム)を導入している

□自社サイトはチャットボット対応している

□ソフトフォン(パソコン電話)は利用できる

□顧客情報の表示(CTI)ができる

□最新型のAI電話サービスを導入している

□上記の電話ツールを実施していなくても、それぞれの知識は持っている

いかがだったでしょうか。

☑が5個以下の場合、電話ツールの利用に課題があるといえます。まずはシステムを検討する前に、基本的な知識を身につけておきましょう。実際に、どのような電話ツールのシステムがあるのかを説明します。

どんなシステムがあるの?

電話ツールにおいて、代表的なシステムを紹介します。

・IP-PBX

電話回線の代わりにLANケーブルを利用して、内線・外線通話を実現します。複数拠点・事務所でもストレスフリーに使用ができ、電話の配置変更や電話機増設にも対応します。PCと連携して電話帳発信も可能です。

・クラウドPBX

電話回線・LANケーブルではなく、クラウド環境で通話・通信を行えるクラウド電話です。在宅勤務やサテライトオフィスなど遠隔地など、使用に場所を選びません。

・IVR(自動音声応答システム)

発信者からの電話が、あらかじめ設定しておいた電話番号に着信した際、自動で音声案内が再生される機能です。

・チャットボット

「チャット」と「ボット」を組み合わせた造語で、テキストや音声を通じて、お客様からの問い合わせなどに対して、自動的に会話をするプログラムのことです。

・ソフトフォン(パソコン電話)

PCやタブレット端末に専用のソフトウェアをインストールして、インターネット回線を介して通話をします。

・顧客情報の表示(CTI)

電話とFAX、PCを連動させて、顧客情報をデスクトップ画面へポップアップ表示する機能です。

・MOT/PBX

アプリをインストールして、スマートフォンやPCを内線化することができます。会社番号で受信・発信が可能で、かつインターネットFAX機能もあります。

チェックすべきポイントは?

代表的な電話ツールを紹介しました。選定をする際、チェックしたい注意ポイントがあります。

以下の点を参考にしてください。

セキュリティ

とくにクラウド型のサービスを利用する場合ですが、セキュリティ体制を確認しておく必要があります。不正アクセスによるデータ流出やハッキング、サイバー攻撃への対策が十分にとられているかが重要です。

費用対効果

電話ツールは、業務効率化を上げるために導入するものです。コストをかけた分、しっかりと成果が出るのかを確認しておきましょう。そのために事前シミュレーションが役立ちます。導入後は、効果を測定できるようにしておくとパフォーマンスがわかりやすいでしょう。

既存システムとの連携

電話ツールの中には、顧客管理システムや営業支援ツールなどの既存システムと連携できるものもあります。業務効率化を促進させるためにもチェックしておきましょう。

まとめ

2021年度に向けて、管理部門がチェックすべきことの1つとして、電話ツールについて取り上げました。

電話ツールを導入するためには、自社の現状を把握することが重要です。社内のコミュニケーション体制なのか、顧客からの問い合わせ体制なのか。どこに課題があるかによって、選ぶべきシステムが変わってきます。今回のチェックポイントを活かして、電話ツールを積極的に導入して行きましょう。