経理部門の業務を効率化させるツールとして、電子請求書システムが注目されています。これは紙で印刷・保存していた請求書を、データとして管理できるシステムです。

近年、新型コロナウイルスの影響で電子請求書システムを導入する企業が増えています。業務効率化だけではなく、テレワーク化やコスト削減においてさまざまなメリットがあるからです。

そこで今回は、電子請求書システムの概要や機能の詳細、将来性や注意点について解説します。おすすめのサービスも紹介しますので、参考にしてみてください。

電子請求書システムの概要

電子請求書システムとは、請求書をPDFファイルなどで電子データ化するシステムのことです。クラウド請求書発行システムとも呼ばれています。今まで紙で印刷・保存していた請求書を、データとして管理できるようになるのが特徴です。

紙書類を用意したり、押印・封入・郵送したりする必要もありません。電子メール送信も不要です。電子請求書システムを使えばクラウド上ですべてのやり取りが可能になるので、いわゆるペーパレス化の取り組みの一環になります。近年、請求書だけではなく契約書類や経費精算に関する申請書など、あらゆる書類を電子化する動きが起きています。

請求書に関していえば、作成から受領までの一連の業務をシステムで完結させることが最大のメリットです。請求書関連の業務コストを大幅に削減することができます。

発行する側と受け取る側で、電子請求書システムを使った場合の業務フローをそれぞれ見てみましょう。


発行する側 受け取る側
1

社内承認

受取

2

発行および再発行

社内承認

3

取引先の受け取り状況の確認

仕分入力

4

取引先の入金管理

支払い通知書の一括送信

5

未入金時の督促


発行する側も受け取る側も、電子請求書システムを活用することで月次決算の早期化を実現できます。

電子請求書システムの機能

電子請求書システムの機能は、おもに取引規模や事業レベルに合わせて3段階にわかれます。

①小規模レベル

・請求書の作成・発行・送付

②取引件数が多いレベル

・請求書の作成・発行・通知

・帳簿データの取り込み

・決済・決算の管理・連動

③事業規模が大きいレベル

・請求書の作成・発行・通知

・帳簿データの取り込み

・入金確認・入金消込

・督促

・販売管理システム・基幹システム・営業管理システムとの連携

・売上見込の把握

・キャッシュフロー予測

システムによって機能やプランが異なるため、自社がどのレベルまで求めるのかを事前に明確化しておく必要があるでしょう。

電子請求書システムのこれから

今後、電子請求書システムはさらに普及拡大していくと考えられます。その背景には、働き方改革やDX(デジタルトランスフォーメーション)があります。最近では、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が著しいでしょう。

関西大学・宮本勝浩名誉教授による試算では、「請求書の電子化」の経済効果が約1兆1,424億2,182万円と発表されています。

(参照:請求書の電子化による経済効果は|関西大学プレスリリース

電子請求書システムが注目されるポイントは、経理部門の業務効率化だけではありません。ほかにも多数のメリットが挙げられます。

その一つがテレワーク化です。バックオフィス業務である経理部門は、テレワーク化に後れをとっています。それは紙文書を扱うことが多い部門だからです。しかし、請求書をクラウド上で管理できるシステムを使えば、リモート環境でも通常業務をすることができるようになります。

またコスト削減にも期待ができます。印刷にかかる紙代やインク代、プリンターの維持コスト、郵送費、一連の作業に伴う人件費などの大幅カットが見込めるでしょう。今までは請求書を保管するためのコストも発生していましたが、これらも不要となります。

電子請求書システムの注意点

請求書を電子化して保存するためには、電子帳簿保存法を遵守しなければなりません。電子帳簿保存法とは、国税関連の帳簿書類を電子保存するための要件を定めた法律です。

電子帳簿保存法に対応した電子請求書システムであれば安心して利用することができます。

次のような要件を満たす場合、請求書を電子化して保存することが認められています。しかし、「電子帳簿保存法上の電子データの保存要件」については満たすべき内容を最低限は頭に入れておきましょう。

それは真実性と可視性の確保です。

真実性の確保

要件①訂正・削除履歴の確保(帳簿) 

要件②相互関連性の確保(帳簿)

要件③関係書類等の備え付け

可視性の確保

要件④見読可能性の確保 

要件⑤検索機能の確保 

保存要件の詳細は、国税庁ホームページでお確かめください。

(引用:電子帳簿保存法上の電子データの保存要件|国税庁

電子請求書システムの選び方

電子請求書システムには、サービスごとにさまざまな特徴や機能、プランがあります。選ぶ際は、自社に必要な機能はどれなのか、コストはどこまでかけられるのかを入念に検討しなければなりません。一部のシステムをご紹介します。


MakeLeaps
(メイクリープス)
@Tovas  BtoBプラットフォーム 請求書
運営会社

メイクリープス株式会社

コクヨ株式会社

株式会社インフォマート

料金

月額1ユーザー500円

月額10アカウント10,000円

月額5,000円〜

規模

1〜100人

無料トライアル

あり

なし

あり

主なサービス

見積・請求書発行 入金消込 電子帳簿保存法対応 稟議・ワークフロー

見積・請求書発行 経理アウトソーシング

見積・請求書発行

特徴

クラウド上で見積・納品・請求書などの帳票を誰でも簡単に作成・共有。ワンクリックで郵送代行や入金管理までバックオフィス業務が完結し、請求管理業務の効率化を実現。

請求書や注文書などの企業間取引の帳票電子化&自動化で業務効率化とコストを削減

国内シェアNO.1。470,000社以上の導入実績。手作業での作成・印刷・開封にかかっていた作業時間のうち約90%を短縮。請求書に関わる業務を効率化するとともに、テレワーク環境の構築をサポート。

上記以外も多数紹介、電子請求書システム比較はコチラ

まとめ

電子請求書システムに関して、基本的な概要や機能について解説をしました。また今後の将来性や注意点についても紹介しました。これからの働き方に向けて組織改革をするためには欠かせないツールだといえます。

電子請求書システムを選ぶポイントとしては、業務上の機能が最重要です。しかしサポート体制やセキュリティ対策など、安心安全に電子請求書システムを導入できるか、利用できるかという点も見逃してはなりません。

複合的な視点で、電子請求書システムを選定して行ってみてはいかがでしょうか。