SmartHR人事労務研究所が、関東・関西の人事労務担当者計1,000名を対象に実施した「入社手続きに関する調査」によると、2020年の入社手続きを「オンライン」で行った企業は47%と、半数に迫ることがわかった。もちろん、これまでの最多である。

その一方で、「紙のみ」で対応する企業も40%を超え、未だアナログな対応を求められる人事労務担当者が多いことも明らかになっている。

では、2021年度はどうか。入社手続きを「オンラインも利用予定」は49%(2020年度から+2.2%)だが、担当者の希望は、67%が「オンラインで対応したい」(2020年度から+12.9%)である。勤務先のオンライン利用実態と担当者の希望の差は10%以上となっている。

また、2020年度の入社手続きを「紙で行った」ものの、2021年度の入社手続きすべての業務で「オンラインで行う予定」は約1割にとどまり、人事労務分野でのDXへの足取りの重さを感じる結果となった。

2021年度も引き続き「紙で対応予定」の企業は8割近くに上り、オンライン化やアウトソースなどの働き方の変化を起こせていない企業が多くを占めている。急激な社会変化に伴った人事労務担当者の意識変革と、社会変化に追いつけない企業実態も明らかとなった。

一方、緊急事態宣言下での調査で、勤務先企業が「テレワークをしていない」が27.4%、人事労務担当者自身が「テレワークをしていない」が37.4%で勤務先平均を上回り、人事労務担当者の多くが、テレワークを行えない環境にあることも明らかとなった。

テレワークができない原因は「書類など、紙で管理している業務があるため」が過半数を占め、「セキュリティの観点」、「押印などハンコ」が続いている。

人事業務は「従業員対応」の業務が大半を占めるため、オンラインでの対応が難しいとされているが、オンライン化をサポートする業務効率化ソフトの導入することも“働きやすい会社”を目指すためには必要だ。

業務効率化ソフト未導入の理由は「ランニングコストが高いから」「初期導入コストが高いから」がともに30%前後で、「導入効果がわからない」「手作業で行った方が早い」も20%と、費用対効果への不安を感じているようだ。

しかし、DXへの取り組みは、企業の将来性を左右するともいわれている。とくに遅れている人事労務分野にDXへの投資ができる会社とそうでない会社とでは、従業員の満足度も生産性にも、やがて大きな違いが出るのではないだろうか。