2022年卒の新卒採用は、新型コロナウイルス感染拡大の影響によって中止・大幅抑制する企業もあれば、大幅に増やす企業もあり、新卒採用戦線には異変が生じています。なかでも、就活生の動きも企業が内定を出す時期も早くなっていることが、2022卒新卒採用の特徴です。背景にあるのは、就活ルール緩和の流れですが、人事担当者は、この“流れ”にどのように対処すべきでしょうか。

就活も内定も早まる傾向

22年卒新卒採用選考の解禁日は6月1日ですが、解禁日前に内定が出ていた就活生が、既に2〜3割いると報じられています。それだけ就活が早まっているわけですが、優秀な人材をいかに確保できるかは、人事・採用担当者の準備が大切となりそうです。

では、準備には何が必要となるでしょうか。採用までの基本的な流れは、3月1日からの合同説明会や個別説明会、そしてインターシップ参加やES選考を経て面接、内定(6月1日以降)というものです。

新卒採用の会社説明会などは3月1日が広報解禁日となっています。しかし、外資系企業やコンサルタント、一部の情報通信企業では、3年生の9月以降から本採用が始まっている企業もあり、自社HPでの採用情報公示も、インターンシップ参加者募集も早まっています。

就活生は、学内での企業説明会や合同企業説明会、企業のHPや求人媒体などを通じて、自分の希望に合う条件の企業を探しますが、その準備が早ければ早いほど、就活生にとっては検討する時間が増えることになりますし、企業は優秀な学生を囲い込みやすくなります。

問われるオンライン化への対応

もう一つ重要なことは、オンライン化への対応です。コロナ禍による三密回避のため、説明会や面接などにおいても、オンラインでの実施を求める就活生が増えています。

オンライン面接では、対面での面接と違って学生の反応や印象を「把握しにくい」という声もありますが、時間や場所、コストの制約がなくなることで、「学生との接点が持ちやすくなった」という声もあります。

また、企業のDX化が進んでいるかどうかは、学生が企業を選択する上でも重要要素になっていますから、従来のアナログ的な採用活動に拘泥せず、新たな変化に挑戦していく姿勢も求められます。

就活生にどのようにアピールしていくか

2022年卒の新卒採用は、就活ルール廃止の動きやコロナ禍で、これまでとは違った状況になりそうですが、人事・採用担当者は、まず、どのような方法で就活生にアピールしていくのか、つまり新卒採用広報戦略を立てることです。

自社HPはもちろん、ナビ媒体への掲載、就活ナビの活用など、さまざまな手法を検討しましょう。また、学生に直接アピールできるのが学内説明会や合同説明会です。SNSの活用も見逃せません。

学生にとって、FacebookやLINE、チャットツールは身近な情報ツールです。より気軽にコンタクトできるので、その後の直接接触や選考応募にも有効な手法といえるでしょう。

求められる早めの情報収集と独自の採用戦略

ところで、コロナ禍によって、これまで売手市場一色だった就活戦線も、経済動向の混乱により採用意欲が低減し、なかでも大打撃を受けた航空会社や旅行業、飲食・宿泊業、サービス業などでは、採用数を大幅に減少し、就職氷河期となる懸念を示す向きもあります。

一方、採用数増加となったのが、情報通信業や福祉業、物流業です。また、学生に人気のあった大手企業が新卒採用数を大幅に減らしたことで、これまで思うように採用ができなかった中小企業、あるいは学生の人気が低かった業種にも、チャンスが巡ってきたともいえます。

それだけに、人事・採用担当者は、早めの情報収集と、独自の採用戦略を積極的に打ち出していくことが、強く求められるのではないでしょうか。

まとめ

これまでの新卒採用は、決められた経団連が定めた就活ルールに従っていればよかったのですが、そのルールが廃止となれば、自社で計画を立て、戦略を練る必要があります。どのタイミングで始めるのか、どのように学生にアピールしていくのか、そのすべてが人事・採用担当者の力量にかかわってくるのではないでしょうか。