会社内にはさまざまな組織と仕事があるものです。会社の形態にもよりますが、組織は大きくライン部門とスタッフ部門に分かれ、さらにスタッフ部門はゼネラルスタッフと専門スタッフに分かれているのではないでしょうか。ライン部門で経験を積み、ゼネラルスタッフに異動される人も多いことと思いますが、経営陣はゼネラルスタッフの中堅社員にどのようなことを求めているのでしょうか?

今回は経営企画を例に、40代中堅社員がどうあるべきかを考えてみました。

ゼネラルスタッフとは?

冒頭でスタッフ部門は大きく専門スタッフ(管理スタッフや単にスタッフとも呼ばれます)とゼネラルスタッフに分かれていると書きましたが、ゼネラルスタッフとはどのような役割を持ったスタッフなのでしょうか?

会社によって多少役割の違いがあるかもしれませんが、一般的にゼネラルスタッフとは全社的な経営管理機能を有し、経営者及び経営陣を補佐する立場の組織です。通常は経営企画部や経営管理室、社長室などといった名称の組織で構成されていますが、目的は経営企画、経営管理、経営(陣)の補佐を行うことです。一方専門スタッフとは、それぞれの専門分野を担当するスタッフで、一般的には経理部、人事部、総務部などがこれに相当します。

それぞれの一番の違いは補佐(支援)する方向で、専門スタッフがライン部門を補佐する目的なのに対して、ゼネラルスタッフは経営を補佐することが目的です。(もちろん組織によっては明確に分かれていない場合もあります)

ゼネラルスタッフには深い知識と豊富な経験が求められるので、新卒の社員がいきなり配属されることはあまりないかもしれません。つまり、ライン部門などで活躍してきた中堅社員がゼネラルスタッフに配属されるということは、今までの経験を活かし、経営を補佐する立場での活躍を期待されているということになります。

経営企画の仕事

経営企画部や経営戦略部、戦略推進室など、さまざまな呼び方があるかもしれませんが、これらはすべて経営企画を行う部署だと考えてよいでしょう。ゼネラルスタッフの中でも、これらの部署はその中心的な役割を果たしています。それでは経営企画とは、具体的にどのような仕事を行うのでしょうか?

一般的には、以下のような仕事が経営企画の役割と言われています。

経営目標・事業計画の策定中期計画の策定・推進・進捗管理単年度予算の編成・進捗管理当期戦略の策定・推進・進捗管理新規事業開発・推進M&A等の投資戦略推進業務提携戦略推進全社組織改編拠点戦略取締役会などの会議運営特命プロジェクトの推進

経営企画の仕事は「中長期的視野に立って目標を策定し、事業の成長戦略を立案・推進すること」です。その過程で経営陣に情報を提供し活動を補佐しますが、すべてを自分たちで行うわけではありません。成長戦略を具体的に推進するためには、専門スタッフとライン部門を巻き込んで、全社的な活動として目標達成に向かっていく必要があります。経営企画の仕事とは、「目標策定」、「戦略立案」、「戦略推進」を通し、全社に対して戦略実行の旗振りを行うこと、とも言えるのです。

経営企画の中堅社員に求められることとは?

このような、全社の経営の旗振り役とも言える経営企画の中堅社員に求められる役割とは、どのようなものなのでしょうか?

途中入社でなければ、40代の中堅社員であれば会社の内情にはある程度通じていることでしょう。また長くライン部門で活躍した後にゼネラルスタッフに異動したのであれば、ライン部門の事情も分かり、社内の人脈も持っているはずです。経営企画を含むゼネラルスタッフの課題は、現場(ライン部門)との「意識の乖離」だと言われます。経営企画は戦略実行の旗振り役ですが、「旗を振れど現場は動かず」では目標の達成はおぼつかないでしょう。

経営陣が経営企画の中堅社員に期待しているのは、今までの経験に基づいた実行力と判断力、そしてライン部門にいた経験が長いのであれば現場で身につけてきた業務知識です。

実際には取締役会の招集や運営、資料作成など地味な仕事もありますが、業務提携やM&A、全社の組織改編、新規事業の推進プロジェクトなどを率いることになれば、今までの経験が必ず役に立ちます。キャリア採用の場合でも、若手よりもある程度ビジネス経験を積んだ40代以上の転職者が歓迎されるのはこのためです。

ライン部門は、今までの業務手法を変えられることに抵抗感を示しがちですが、経営企画は全社の利益、将来の成長を見据えて行動する必要があります。一番いけないのは仕事を他人事に捉えることと、指示待ちの体質。現場の考えに流されず、経営者としての視点を持って迷いなく計画や改革を推進していきましょう。

まとめ

「経営企画は経営陣への入り口」と言われるほど、経営企画は会社の中枢に近い場所にあります。扱う資料の秘匿性の高さやさまざまなプロジェクトの重要性から考えても、経営陣としては信頼できる人物にしか仕事を任せられないのです。旗振り役はスタッフ部門とライン部門の板挟みになることも多く、決して楽な仕事ではありませんが、経営陣の期待に応えることで企業人としての未来が必ず開けてくることでしょう。