新型コロナウイルスの新規感染者数が、連日増加傾向を示すなか、感染症の専門家や医療関係者からは「第5波の兆候」と指摘する声が続々とあがっている。

しかし、政府が“感染防止の切り札”に掲げたワクチン接種も供給量が滞るなど、自治体の接種計画や、始まったばかりの職域接種も見直しが余儀なくされるなど、ワクチン頼みの感染防止対策に暗雲が漂い始めている。

さて、国民の最大の関心事といえば、新型コロナウイルスがいつになったら収束するのか、である。

株式会社メンタルヘルステクノロジーズが、医師1,394人を対象に6月に実施した「新型コロナウイルスの収束時期に関する調査」によると、「今年中に収まる」との見解を持つ医師は、わずか12.6%しかいないことが判明した。

医師による「新型コロナウイルスの収束時期」の見通しは、2021年後半(12.6%)、2022年前半(34.6%)、2022年後半(23.2%)、2023年前半(6.9%)、2023年以降(22.7%)で、収束時期が2022年以降になると予測する医師は、約9割に上る。

最多は2022年前半の約34%だったが、2023年以降の回答も全体の5分の1を占めるなど、感染の早期収束の見通しについては、医師の多くが悲観的に見ていることがわかった。

ところで、「2021年後半」を選択した医師の見通しは、「2021年内には国民の間にワクチンが普及することによりコロナが収束する」だが、そのワクチン接種の進み具合に陰りが生じ、早期収束の根拠も揺らぎ始め、さらに変異株に対する懸念も持ち上がっている。

さて、2021年1月時点の同じ調査では、「2021年内に収束」との予想が約3割だった。それが半年経過した現時点で1割程度に減少していることを考えれば、年内収束という見通しは絶望的といわざるをえないようだ。

しかも、「2023年以降」の回答が、2021年1月時点は8.3%だったが、今回の6月時点の調査では22.7%と大幅に増加している。

思い通りに進まないワクチン接種や水際対策、そんななかで迎える東京オリンピック・パラリンピックの開催は、感染状況にどのような影響を与えるのだろうか。

どうやら、感染予防対策の担当者にとって、当分は気を抜くことができないことだけは確かなようだ。