緊急事態宣言の対象となる地域が拡大するなかで、政府は「テレワーク推進で出勤者数7割削減」を呼びかけている。しかし、思惑通りに出勤者数減少にはつながらず、なかでも総務や経理など管理部門のテレワークへの移行が進んでいないようだ。

株式会社インフォマートが総務担当者に実施した「総務の業務課題に関する実態調査」によると、「テレワークはしていない」が66.5%に上ることがわかった。

会社としてはテレワークを実施しているもの、「契約書等の押印のための“ハンコ出社”」が41.9%、「書類の郵送のための“郵送出社”」が40.7%というのが総務担当者の実態である。

しかも、総務担当者のひと月あたりの平均残業時間は、「1〜10時間未満」が37.0%、「10時間〜20時間未満」が17.8%、20時間以上が17.8%で、2割弱、つまり5人に1人が毎月20時間以上残業していることもわかった。

残業の要因でもっとも多いのが「勤怠管理業務」の26.2%、次いで「契約書管理業務」が24.6%、「備品管理など庶務業務」が23.0%で続いている。

業務の効率化をはかり、ハンコ出社や郵送出社から総務担当者を開放するカギとなるのが、クラウドツールなどの活用だが、総務部で導入している「電子契約」はわずか9.9%と、1割にも満たない結果である。

その背景にあるのが、旧態依然とした組織風土で、「どちらかというと過去のやり方や慣習を重視する組織風土である」が69.1%と、7割近くにも上っている。

テレワークや業務のデジタル化推進の旗振り役となるはずの総務に、古い慣習を重視する風土が残っているようでは、持続可能な経営に欠かせないデジタルトランスフォーメーションも、なかなか進まないはずである。

まずは総務などの管理部門から、デジタル化による業務改革を進め、それを会社全体の改革につなげるように取り組むべきかもしれない。