テレワークの導入は、コロナ禍でかなり進んだことが各種調査でも明らかになっている。テレワークを定着させていくためには、ペーパーレス化も同時に進めていかなければ、請求書や領収書など紙の書類を整理するために出社しなければならないこともある。

実際に、経理などの管理部門担当者からは「ハンコを押す作業のために出社せざるをえなかった」などの声も数多く挙がっている。

では、テレワークと同時にペーパーレス化はどの程度進んだのだろうか。一般社団法人日本能率協会の調査によると、半数以上が「この1年、ペーパーレス化は進んでいない」と感じていることがわかった。

いまだに電子化されていないものでは、印鑑とFAXが6割を超え、契約書も5割近くが紙で処理されているなど、アナログ文化がまだまだ根強く残っているようだ。

一方、電子化が進んだのは勤怠管理で、完全電子化は51.8%と半数を超え、一部電子化の21.2%を含めると73%になる。ところが、契約書や印鑑、FAXの完全電子化はわずか1割ほどにとどまっている。

電子化を進めてほしいものとしては、「脱印鑑」がトップの38.4%で、「決済の電子化」が23.1%、「脱FAX」が22.3%、「契約書」が22.1%で続いている。

紙での処理のために出社するというのは、テレワーカーにとっては「石が流れて木の葉が沈むような」ものだが、契約書などの電子化が進むことを、ビジネスパーソンはどのように受け止めているのだろうか。

「ペーパーレス化によってコスト削減につながる」が断トツの74.1%で、「省スペース化」は46.1%、「業務効率化」は45.9%で続き、8割超がペーパーレス化によってなんらかのメリットがあると感じていることもわかった。

一方、ペーパーレス化が進むことによるITスキルやセキュリティ面で6割以上が不安を抱えていることも浮かび上がった。

いずれにせよ、新型コロナウイルスの感染状況にかかわらず、テレワークもペーパーレス化もこれからますます進んでいくことが予想される。従業員のITスキルやセキュリティ面に対する不安を解消するための取り組みが求められることになりそうだ。