リモートワーク普及の最大のネックが、日本独特のハンコ文化とされています。リモートワークを導入しているにもかかわらず、ハンコを押すために出社せざるをえないというのは、その象徴ともいえるでしょう。脱ハンコの動きも加速してはいますが、未だにハンコに頼る風潮も根強く残っています。これからハンコ文化はどうなっていくのでしょうか。

ハンコ出社せざるをえなかったのは30代が最多

ITツール比較サイト「STRATE(ストラテ)」を運営するSheepDogの調査によると、リモートワーク中にハンコを押すため、あるいは上司のハンコをもらうために出社する、いわゆる「ハンコ出社」の経験者が30%いることが判明しています。

ハンコ出社の頻度については、「月に1回程度する」が15.53%であったものの「週1回以上する」が16.15%となりました。リモートワークをしている人の約16%は、週1回以上ハンコ出社を余儀なくされているようです。

年代別に週1回以上のハンコ出社経験者を年代別にみていくと、もっとも多いのが30代の19.60%で、40代が14.75%、50代が14.28%と続き、年代が上がるほどハンコ出社をする割合が低くなる傾向を示しています。

 “ハンコ”の役割は書類が正規のものと証明するため

ほとんどの企業が、見積書や契約書、注文書などの書類作成をパソコンで行っているはずです。その書類が正規のものであることを証明するのが“ハンコ”です。

パソコンで作成した書類を印刷して、ハンコを押すために出社せざるをえないわけです。会議も商談も、ほとんどの業務がWeb上で行える時代となりましたが、最後に残されたのが押印という“ハンコ文化”です。

法的根拠に基づいた日本のハンコ文化

ではなぜ、取引書類にハンコが必要なのでしょうか。たとえば、契約をめぐっては取引先との取引条件の認識の違いでトラブルになるケースや、ときには訴訟にまで発展することもあります。

訴訟となったときに、取引書類が正規のものであることを証明しなければなりません。民事訴訟法は第228条第4項で「私文書は、本人又はその代理人の署名又は押印があるときは、真正に成立したものと推定する」とあります。

つまり、書類が偽造されたものではなく、真正であることを証明するためにハンコが必要だったわけです。時代遅れの象徴のようなイメージの日本のハンコ文化は、法的根拠に基づいたものなのです。

ハンコに取って代わるのが電子署名

書類が真正であることを証明する法的根拠に基づいたハンコ文化ですが、そのために出社を必要となれば、いつまでたってもリモートワークは定着していかないでしょう。そこで登場したのが電子署名です。

電子署名は、電子ファイルに直接付す(押印)ことができるので、紙にプリントアウトする必要がありません。第三者機関の電子認証局の承認(電子証明書)を受けた電子署名は、印鑑証明と同じような扱いとなります。

電子署名法第3条にも「本人による電子署名(これを行うために必要な符号及び物件を適正に管理することにより、本人だけが行うことができることとなるものに限る)が行われているときは、真正に成立したものと推定する」とあります。

つまり、電子署名が押印と同じ法的根拠を有したことで、ハンコのための出社する必要がなくなります。見積書や契約書、注文書などもWeb上で取り交わすことができるようになれば、リモートワークの定着が一層進むことになるかもしれません。

まとめ

社内だけの文書のやりとりであれば、脱ハンコも簡単に進みます。しかし、取引先とのやり取りにはどうしてもハンコが欠かせない場面も多いでしょう。その課題も電子署名を活用することで解消できます。導入を検討してみるといいかもしれません。

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