「災害大国」と呼ばれる日本では、毎年のように大きな自然災害が発生しています。
昨年(2021年)は、2月に発生し死者2名を出した福島県沖地震や、集中豪雨による土石流で7月に発生した死者26名行方不明者1名の熱海市伊豆山土砂災害、10月に発生した阿蘇山中岳第一火口の噴火など、全国各地でさまざまな自然災害が起きました。

自然災害はいつ発生するかわかりません。
私たちは日頃から、個人や家庭でだけでなく、企業単位でも防災に取り組む必要があります。
内閣府も“企業防災”の重要性について、公式サイトなどで情報を発信しています。

本記事では内閣府の公式防災サイトをもとに、企業が打つべき防災対策について簡単にご紹介します。

幅広い取り組みが必要な「企業防災」

「防災」とは一般的には“地震や水害などの自然災害に備えること”です。企業防災は一般的な防災よりも幅広く取り組む必要があり、大きく2つのアプローチが求められています。

ひとつ目は、災害で生じる人や物などへの被害を最小化する「防災」のアプローチ。企業の場合は、従業員や顧客の安全確保です。また、地域の一員として被害の軽減や災害復旧・復興に貢献することも、企業には求められています。

そしてふたつ目は、災害時でも可能な限り企業活動を維持する、または早期回復して平常時に戻る「事業継続」のアプローチです。例えば、2011年に起きた東日本大震災では、東日本などにある多くの企業がダメージを受け、事業の継続や復旧が難しい状態となりました。災害によって企業の業務が停止すると、取引先や消費者などへサービスや製品を提供できなくなります。すると、被災地はもちろん、災害を受けていない地域の経済活動も停滞して倒産が増えるなど、社会的に悪影響を及ぼすのです。そのため、企業は災害などで被害を受けても、早く立ち直る「事業継続」が必要です。

以下は、内閣府の公式サイト「防災情報のページ」(http://www.bousai.go.jp/)で紹介されている企業防災のアプローチ方法です。

災害の特定

・どの災害に備えるか?地震、水害、風害、etc.
→被害想定 【自治体等が公表しているデータを参照】
→自社の災害対応力を把握 【自己評価項目表の活用】

お客様、従業員などの生命の安全確保

・安否の確認方法の確立
・食料品、医薬品、トイレなどの備蓄

建物の耐震性の確保

・新耐震基準の建物かどうかの確認
・もし旧耐震基準で建てられた建物であれば
→耐震診断
→必要に応じて耐震補強

二次災害の防止

自社が被災したことにより、周辺に被害が及ぶことを防ぐ
→出火防止策や薬液などの漏洩防止策
→看板の落下防止、窓ガラスの飛散防止

地域貢献・地域との共生

・地域自治体との災害時支援協定の締結
・地域の防災訓練への参画、工場見学への誘い

情報開示

企業の社会的責任として、防災への取組を関係者にアピール
→会社案内、有価証券報告書、ホームページなど

上記のアプローチ方法を踏まえて、企業防災で大切なことは以下の4つです。

1.生命の安全確保

2.二次災害の防止

3.事業継続

4.地域貢献 地域との共生

なお、1〜4の取り組み内容と優先順位は、企業の業種や業態、立地環境などによって異なります。
そのうえで下記は、どの企業にも共通している“しっかり取り組むべき対策”です。

●「防災」に関する対策

防災マニュアルの作成(緊急連絡網や災害時の組織体制などの紹介も含む)
防災訓練の実施
災害備蓄品の準備(社内の帰宅困難者などのための備蓄品)

●「事業継続」に関する対策

安否確認システムの導入
BCP(事業継続計画)の策定

以上が、企業が打つべき防災対策の概要です。

2022年は平穏に過ごしたいものですが、何らかの自然災害が起こる可能性は充分あります。
企業は総務などの部署・担当者が中心となって、ぜひ自社の防災対策を見直してみましょう。

参照資料:内閣府 公式サイト「防災情報のページ」防災 初めての方へ
URL:http://www.bousai.go.jp/kyoiku/kigyou/bousai/hajimete.html

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