2022年入社の新入社員の仕事に対する意識は「過去最高の安定志向」と「過去最低のリーダー志向」ということが、株式会社ラーニングエージェンシーが実施した「新入社員意識調査」で判明した。

  調査対象者 当社が提供する新入社員向け研修(会場型・オンライン型)の受講者

  調査時期     2022年3月31日〜2022年4月13日

  調査方法         自記式またはWEBでのアンケート調査

  サンプル数         3,659人

  属性     

(1)性別

  ① 男性:57.4%(2,101人)

  ② 女性:40.8%(1,493人)

  ③ 不明:0.8%(30人)

  ④ 無回答:1.0%(35人)

(2)所属企業の従業員数規模

  ① 1人〜50人:9.3%(339人)

  ② 51人〜100人:19.3%(708人)

  ③ 101人〜300人:38.9%(1,425人)

  ④ 301人以上:25.3%(926人)

  ⑤ 不明:6.4%(233人)

  ⑥ 無回答:0.7 %(28人)

景気が悪くなれば、安定の代名詞である公務員や大企業の人気が高くなることは、過去のデータからも明らかだ。しかし、職場を牽引していくリーダーを目指そうという気概が薄れていることは、企業にとってはやや心細いのではないだろうか。

今年の新入社員が、将来会社でどのような役割を担いたいと考えているかという設問で、もっとも多かったのは「専門性を極めたプロフェッショナル」が31.6%、「組織を率いるリーダーとしてマネジメント」が23.5%で、合わせると半数を超えている。

プロフェッショナルやリーダー志向は、決して少ないとはいえないものの年々減少傾向を示し、逆に増加しているのが「安定した生活を送る」「社会貢献をする」「楽しくてやりがいのある仕事をする」の3つで、とくに、この2〜3年で急増しているのが社会貢献への意識だ。

社会貢献への意識が高くなっているのは、SDGsへの取り組みや社会課題を解決する取り組みへの関心が高くなっていることを示しているが、そうした企業姿勢も会社選びの新しい基準の一つになりつつあることを、企業は理解しておくことも重要だ。

安定志向が高まるのは、産業構造の転換期に襲ってきたコロナ禍、ロシアのウクライナ侵攻を巡る経済制裁によるエネルギー価格の高騰、さらに円安と、まさに先が見通せない状況だけに、安定した生活を第一に考えるのは、自然の流れともいえる。

さて、新入社員が仕事に対してどのような価値観をもっているのかを把握することは、組織づくりや新入社員育成には欠かせないが、新入社員が働き続けたい会社の条件として挙げている点も押さえておく必要がありそうだ。

第1位は「職場の人間関係が良い」(66.5%)、第2位が「高い給与・賞与をもらえる」(54.1%)、第3位が「仕事を通じて成長できる」(40.8%)である。

新入社員が仕事に楽しさを感じ、やりがいをもって仕事に取り組めるようにするためには、上司や先輩が、仕事のどのような点が楽しいのか、自社が展開する事業がどのような社会貢献につながっているかを伝える努力も必要だ。そのためには、新入社員だけでなく、上司や中堅社員の教育も重要になりそうだ。