総務省はマイナンバーカード取得者にポイントを付与する事業「マイナポイント第2弾」を、6月30日から全面的にスタートすると発表しました。2023年3月末まで、国民の取得率100%を目標に掲げていますが、マイナンバーカードの普及はどこまで進むのでしょうか。

2022年4月現在のマイナンバーカード交付枚数率は43.3%

総務省が発表しているマイナンバーカードの交付状況によると、2022年5月1日時点の交付枚数率は44%といまだ半数に届いていません。2021年4月1日時点では28.3%であったため、この1年間で大幅に増加していますが、目標として掲げていた2023年3月末の取得率100%を達成することは難しそうです。そこで、マイナンバーカードの取得を促進するために設けられたのがマイナポイント事業です。

マイナポイント事業第2弾は、マイナンバーカードを新規に取得すると5,000円分、健康保険証としての利用登録や公的給付金の受取口座を登録すると15,000円分、合計20,000円分のポイントがもらえるという内容です。

健康保険証として利用するメリット

ポイント付与の対象となるためには、今年9月末までに申請しなければなりません。また、先行している第1弾の最大5,000円分のポイントを申請している場合、改めて手続きが必要となりますが、ポイント申請は来年2月末までです。

さて、マイナンバーカードの取得がなかなか進まないのは、日常生活でマイナンバーカードを利用するメリットがそれほど感じられないからではないでしょうか。

メリットの一つとされているのが、健康保険証としての利用です。たとえば、転職や転勤などで他の都道府県に引っ越すと、新しい健康保険証が交付されるまでは少し時間がかかります。もし、その間に医療機関にかかる場合、医療費は一旦立て替えなければなりません。ところがマイナンバーカードを健康保険証に登録しておけば、新保険証の交付を待つことも、一時的な医療費の自己負担をすることもなく医療機関を受診できます。

課題は医療機関のマイナンバーカードへの対応

また、急な入院や費用が高額な治療を受ける場合、これまでは事前に手続きをしておかなければ、一時金の支払いも必要でした。これについてもマイナンバーカードを健康保険証に登録しておけば、そうした一時支払いをする必要がありません。

これらの点は、マイナンバーカードを健康保険証に登録する、大きなメリットといえそうですが、実はデメリットもあります。

まず、本人がマイナンバーカードの健康保険証登録をしていても、それが利用できるのはマイナンバーカードに対応している医療機関や薬局だけです。まだまだ対応する医療機関の数はそれほど多くはないことが理由です。

また、マイナンバーカード健康保険証を使うと、窓口負担が上がることもデメリットの一つです。自己負担3割の場合、1カ月で初診料は21円、再診と外来は12円、調剤が9円上乗せになります。

1年間で考えると、それほど医療費の負担が増えるわけではなさそうですが、値上げラッシュが続いているだけに、何か割り切れない思いを抱く人も多いのではないでしょうか。

まとめ

マイナンバーカードの登録を促進するため、政府はさらなるメリットを追加する検討をしているようです。各自治体でもマイナンバーカードを用いた子育て・介護などのオンライン手続き導入に向けての開発も進められています。しかし、マイナンバーカードが普及しない一番の理由は、個人情報の安全性がどこまで保たれるのかという不安が原因なのかもしれません。