春に社会人としてスタートを切った2022年度の新入社員も、そろそろ会社にも仕事にも慣れてきただろう。
働く意欲や将来の目標について、どのような意識を抱いているのだろうか。

その新入社員の意識を把握するために、産業能率大学総合研究所が1990年度から毎年実施しているのが「新入社員の会社生活調査」で、調査は今回で33回目となる。

  調査概要

  調査期間:2022年3月29日〜4月19日

  対  象:本学開催の新入社員研修の受講者

  調査方法:研修受講時に案内しオンラインで回答

  有効回答:244人(男性170人・70.9%/女性67人・27.5%/無回答4人・1.6%)

さて、2022年度の調査結果だが、就活中の企業の評判や業界の状況を把握するための情報源は「就職情報誌」(50.8%)が最多で、Twitter(17.2%)とYouTube(17.2%)が同率で続いている。

TwitterとYouTubeを合わせると34.4%と、就活生にとっては使い慣れているソーシャルメディアが、手軽な情報収集手段になりつつあるようだ。

では、2022年度の新入社員が、社会人として働く上で重視している点だが「長期間、安心して働けること」の57.4%が最多で、「仕事内容に見合う報酬が得られること」が過去最高の47.1%で続いている。

終身雇用制や年功序列の賃金体系など、日本型の雇用形態が日本の産業が低迷を続けている要因の一つに挙げられ、定年制廃止を掲げる企業も出てきているが、安心して長期間働ける環境を求めるニーズが、まだまだ高いようだ。

一方、雇用制度についてはメンバーシップ型(26.2%)、「ジョブ型」(23.4%)と、希望する割合は拮抗しているが、企業に求めることでは、「長期的な安定性」(72.1%)、「将来の成長性」(56.6%)、「社員への福利厚生の充実」(51.2%)が多数派となっている。

また、DX推進やSDGsへの取り組みについては、いずれも10%台にとどまり、新入社員にとっては、それほど優先順位は高くないようである。

働き方については、テレワークを「利用したい」「どちらかといえば利用したい」を合わせると過去最高の85.2%で、副業についても「利用したい」「どちらかといえば利用したい」を合わせて82.8%と、こちらも過去最高となっている。

この調査結果から見えてくる2022年度の新入社員像は、新しい価値観と古い価値観の狭間で揺れ動いている印象だ。しかし、先が見通せない、まさに混とんとした経済情勢だけに、揺れ動くのは当然の帰結といえるのではないだろうか。