日本企業の99.7%を中小企業が占めているとされているが、中小企業の経営者や、そこで働く従業員は、業務上どのような課題を抱え、ビジネストレンドをどのように捉えているのだろうか。

株式会社朝日広告社が「中小企業及びスタートアップ企業の課題等に関する調査*」で、注目すべきビジネスキーワードに関する意識や、マーケティングの課題を業種別・役職者別で分析しているが、そこから見えてきたのはAI(人工知能)に対する注目度の高さだ。

 調査方法:インターネット

 調査期間:2022年6月30日~7月4日

 調査対象:全国の中小企業・スタートアップ企業を経営、又は勤務する882名

中小企業が注目するビジネスキーワードの1位となったのが45.2%を獲得した「AI」で、2位は32.3%の「SDGs」、3位には20.9%で「カーボンニュートラル」と、新聞やテレビのニュースでも盛んに飛び交っているワードがトップ3にランクインしている。

また4位に「サブスクリプション」(19.3%)、5位に「DX」(18.3%)が続いているが、官民挙げて取り組んでいる“DX”については、中小企業にとっては、それほど優先順位が高くないかもしれない。

「AI」の注目度が高いのは「人員不足の解消につながる可能性がある」「マンパワー不足が加速する日本経済に必要となる分野」など、日本が抱える人手不足問題に、中小企業が直面していることを示すとも言えそうだ。

次に、中小企業のマーケティングの課題を見ていくと、もっとも多かったのが「新規顧客の開拓」の44.3%で、半数近くが課題として挙げている。次は「商品・サービスの新規開発」の26.9%、「デジタルスキルの向上」が26.5%で続いている。

新型コロナウイルスの感染拡大の影響による新規顧客数の大幅な減少と、それに伴った1件あたりの取引額も減少したことが、「新規顧客の獲得」が断トツの1位となった背景にあると考えられる。爆発的な感染拡大となった第7波の影響が、今後、どう表れるのかも気になるところだ。

ところで、7月は「中小企業魅力発信月間」であり、7月20日は「中小企業の日」である。99.7%を占める中小企業の躍進には、時代の変化に柔軟に対応し、新しいビジネスアイデアを創出していけるかどうかにかかっている。そのためには、目の前の課題にどう向き合うかが極めて重要となりそうだ。