企業間取引で思わぬトラブルに巻き込まれるケースが増えていますが、企業間のトラブルは、当事者間で解決することが原則です。トラブルを未然に防ぐために、中小企業庁相談室や中小企業電話相談ナビダイヤルに寄せられたトラブル相談の内容から、トラブルを回避する方策を探ってみましょう。

事業者間の取引には適用されないクーリング・オフ

企業間取引のトラブルを未然に防ぐためには、契約をする前に、契約書の内容を慎重に確認することが何よりも大切です。契約の法的な効力や義務についての確認を怠ると、損害賠償を請求されるトラブルに発展してしまうこともあります。

しかし、トラブルを起こすような事業者は、「無料で広告を掲載しませんか」「これを設置すれば電気料金が安くなりますよ」「いま契約すれば半額になります」といった、いかにも契約することがプラスになるようなセールストークで契約を持ち掛けてきます。

ここで注意しておきたいのは、一般消費者に認められているクーリング・オフが、事業者間の取引には適用されないことです。企業間取引による契約は、あくまでも事業者の“自己責任”で締結することになります。

契約自動更新を見落とし高額な広告掲載料金請求

では、中小企業庁相談室や中小企業電話相談ナビダイヤルには、どのような企業間取引のトラブル相談が寄せられているのでしょうか。

人手不足に悩む採用担当者が思わず飛びつきたくなるのが、求人広告会社の“3週間無料掲載サービス”といった文言です。求人広告を出すには費用がかかりますから、無料で掲載してくれるサービスはとても魅力的です。

そこで契約書をよく確認することもなく契約したところ、無料掲載サービス期間終了とともに契約が自動更新され、結果的に高額な広告掲載料金を請求され、トラブルになったケースがありました。

契約内容を確認しない場合の落とし穴

また、“検索順位が上がる”と説明されSEO対策の契約を結んだものの、上がるどころか下がったため解約を申し入れたところ、契約書には「効果については保証しない」という旨の記載があり、解約が難航したというケースもあります。

コロナ禍で導入が進んだテレワークに対応するため、光回線サービスへの変更を持ち掛けられた企業も多いのではないでしょうか。ところが、電話番号も変わりパソコン関係の手続き全ての変更が必要なことの説明が事前になかったために、起こったトラブルもあります。

業者に元の回線に戻すことを告げると、高額な違約金と新たな工事費を請求されてしまいました。いずれも、契約内容をよく確認せずに契約してしまった結果のトラブルです。

不審な点があれば関係機関などに相談

では、企業間取引によるトラブルを防ぐためには、どのように対応していけばいいのでしょうか。

コストダウンや無料サービスというセールストークは、経費削減に取り組んでいる担当者にとっては、まさに甘い囁きです。しかし、ほんのちょっとでも不審な点があれば、すぐに契約をせずに、関係機関などに相談するようにしましょう。

また、ネットで関連する情報を収集することもできます。相手の話を鵜呑みにせず事実関係を確認するなど、冷静な判断や行動が担当者には求められることになりそうです。

まとめ

とくに口約束はトラブルになりやすいものです。契約内容や解約する場合の条件、手続き、費用などについては契約書で確認することはもちろん、相手が口頭で説明した契約の条件面なども必ず文書にして残しておくようにしましょう。

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