超高齢社会に突入した日本の最大の課題は、労働人口の減少が加速する中での人材確保です。
優秀な人材を確保するために、各社それぞれが知恵を絞り工夫を凝らしていますが、今もっとも注目を集めているのが手厚い福利厚生で社員の満足度を高めている企業です。
各社、どのような福利厚生に取り組んでいるのでしょうか。

「シェアード(共有)社員」制度採用のIT企業

顧客である企業で、業務を日替わりで受け持つという、独自の「シェアード(共有)社員」制度を採用しているのが、中堅・中小企業の社内情報システム部門の業務受託で業績を伸ばしているユナイトアンドグロウ(UG)です。

UGの強みは、なんといってもITに精通する社員が多いことです。しかし、中小零細企業ではIT人材を確保することが難しいのが実情です。そうしたIT人材の確保に苦労している企業と準委任契約を結び、UGに籍を置いたままシステム担当者として業務を担うという制度です。

UGと準委任契約を結ぶ顧客は、東京都内を中心に230社ほどです。1人で5社を受け持つ社員もいるそうですが、「多角的な視点が身につき、成長の機会も得られる」と、社員はこの制度での働き方をポジティブに受け止めているそうです。

福利厚生の充実で社員の満足度を高めるPR会社

一方、ユニークな福利厚生施策で社員の満足度を高めているのが、PR会社のサニーサイドアップグループです。

社名にちなみ、32項目からなる福利厚生の「32(サニー)の制度」の拡充を続けています。なかでもユニークさで世間の耳目を集めたのが、失恋すると取得できる「失恋休暇」の導入です。

また、平成27年には「卵子凍結補助」も、国内企業で初めて導入しています。また、4月の不妊治療の助成金ルール変更に合わせ、卵巣の中に卵子がどれくらい残っているかを調べる「AMH検査」の費用補助対象を、社員の家族やパートナーにまで拡大しています。

この費用補助対象の拡大により、およそ2カ月で対象者の15%が利用するなど、社員には好評のようで、7月には「精液検査」の費用も補助の対象に加えるなど、福利厚生の充実で社員の満足度を高めることに取り組んでいます。

「32(サニー)の制度」の拡充として、サニーサイドアップグループが本腰を入れて取り組んでいるのは、「社員が自分らしく働ける環境づくりを進めていく」ことで、企業の魅力アップと優秀な人材確保につながることを期待しているのでしょう。

一段と重要性が増してきた社員の満足度を高める取り組み

少子高齢化による労働人口の減少に歯止めがかからない日本の状況をみると、優秀な人材を確保するためにも、また、人材の流出を防ぐためにも、社員の満足度を高めることの重要性が、一段と高まっているようです。

損害保険大手のSOMPOホールディングスが実施した「仕事に対する価値観の変容に関する意識調査」によると、給与や労働時間に加え、仕事のやりがいや福利厚生、スキルアップなどが「働くうえで幸福と感じること」の上位に挙げられています。

また、企業の魅力度(エンプロイヤーブランド)を測る世界共通基準として知られている「エンプロイヤーブランド・リサーチ」*(ランスタッド調査)でも、世界の労働人口の61%がもっとも重要と考えているのは「給与と福利厚生」でした。

しかも、日本では「給与と福利厚生」と同率で1位となったのが「快適な職場環境」です。福利厚生が充実していればこそ、働きやすい快適な職場環境を社員に提供できます。手厚い福利厚生を拡充していくことこそが、これからの人材獲得には欠かせない要素といえるのではないでしょうか。

まとめ

労働人口の減少により、働き手の絶対数が足りなくなるため、企業間での人材の奪い合いが激化していくことは避けられそうにもありません。働き方改革やコロナ禍によって、働くことに対する意識も変わりつつあるだけに、いかに魅力的で働きがいを感じられる職場なのか、強くアピールしていくことが企業には求められます。

そのカギとなりそうなのが“福利厚生”です。有能な人材を確保していくために、自社の福利厚生を見直してみてはいかがでしょうか。



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