ヒット玩具「∞(むげん)プチプチ」をリニューアルした「∞プチプチAIR」(バンダイ)が8月7日に発売された。∞プチプチは2007年に累計260万個以上を販売したヒット玩具で、約14年ぶりに復活した。なぜ、令和時代に復活したのだろうか? ∞プチプチAIRを企画したバンダイの真野瑛子さん、2007年発売の“元祖”∞プチプチを企画したおもちゃクリエーターの高橋晋平さんに聞いた。

 ◇スマホ時代に感触の渇望も

 ∞プチプチは、シンプルな玩具だ。プチプチと呼ばれるポリエチレン製緩衝材を模した玩具で、プチプチの気泡を潰す際の心地よい感覚を無限に楽しめる。斬新な発想、独特の感覚が話題になり、ヒットした。なぜ、約14年ぶりに復活することになったのだろうか? 真野さんによると、コロナ禍で生活スタイルが変化したことが影響しているという。

 「在宅時間の増加や外出の自粛などの影響で、ストレスを抱えたり、閉塞(へいそく)感を感じたりする人が増え、ストレス解消、癒やしに注目が集まっています。SDGs(持続可能な開発目標)の流れもあります。何度でも潰せる∞プチプチは存在自体がエコです。今の時代に合っている」」

 プチプチは見ていると、なぜか潰したくなる。スマートフォン全盛の時代、タッチディスプレーばかり触っているからだろうか? プチプチを潰す感触は新鮮にも感じる。

 “元祖”∞プチプチを企画したおもちゃクリエーターの高橋さんが「∞プチプチ開発の背景には、見るだけで潰したくなるアフォーダンス理論がありました。スマホ時代になり、感触への渇望がさらに増しています。これからのプロダクトは感触が大事になってくる」と話す。∞プチプチが令和時代に復活したのは必然だったのかもしれない。

 ◇“元祖”も嫉妬する進化

 復活した∞プチプチAIRは、究極のプチプチ感、限りなく本物に近いデザインを目指した。実際のプチプチを潰した音声も収録される。高橋さんは、∞プチプチAIRの進化を絶賛する。

 「∞プチプチは、シリコンを2重構造にしていて、その下にスイッチがありました。シリコンでシリコンを押し、その下のスイッチを押していたんです。今回の∞プチプチAIRは、空気が入っていて、本物のプチプチを潰す感覚により近づきました。プチプチの透明感も素晴らしい。∞プチプチは、透明にしたかったのですが、透明にすると、下部にある緑の基盤が見えてしまうので、半透明にしたんです。いろいろ進化していて、嫉妬しかありません(笑い)」

 爽快感を生み出す7種のレア音が50回に1回鳴るのもならではの魅力だ。真野さんは「ニャーと鳴く音、缶をプシュッと開ける音、ホームランを打つカキーンという音……と脳科学カンパニーのNeUとタッグを組み、リラックス効果、集中力の持続にフォーカスしました」と説明する。

 ∞プチプチAIRは、開発者のあくなき探究心があったからこそ進化した。シンプルな玩具のように見えて、奥が深く、実際に触ってみると、そのすごさが分かるはず。プチプチを潰しまくってほしい。