モスバーガーの神戸近郊の店舗

ハンバーガーチェーン「モスバーガー」を展開する業界2位のモスフードサービス<8153>が2024年3月の業績予想を引き上げた。

営業利益は原材料価格の高騰などの影響で大きく落ち込んだ前年度(2023年3月期)の100倍近くに達する。

一方、ハンバーガーチェーン「マクドナルド」を展開する業界最大手の日本マクドナルドホールディングス<2702>の2023年12月期は1ケタの増収、2ケタの営業増益となった。

マクドナルドは伸び率ではモスバーガーには届かないものの、着実な成長が続いており、営業利益率はモスバーガーの2倍以上に達する。両社の稼ぐ力の差はどこからくるのか。

関連記事はこちら
・ジャニーズとの契約を更新しないハンバーガー大手の「マクドナルド」と「モスバーガー」どうなる業績見通し
・「マクドナルド」と「モスバーガー」1年間に2度、3度の値上げ。その影響は?

コロナ禍の中での最高益に

モスフードサービスは2024年2月9日に、2024年3月の売上高を20億円多い920億円(前年度比8.2%増)に、営業利益を10億円多い37億円(同90倍)に引き上げた。

顧客のニーズに合わせた商品の展開や地域に密着した店舗運営に取り組んだ結果、売り上げが上振れし、これに伴い利益率なども改善し、大幅な営業増益となった。

仕入れ価格をはじめ人件費や販売促進費などがかさみ、98.8%もの減益を余儀なくされた前年度の影響で大きな伸びとなった面は否めないが、額そのものでもコロナ禍の中で最高だった2022年3月期(営業利益34億7300万円)を上回る見込みだ。

本業の稼ぐ力を表す営業利益が売上高に対する割合である営業利益率は、コロナ禍の中で最も高かった2022年3月期(4.43%)には及ばないが、4%台を回復する。

同社は2024年3月期第3四半期に特別利益として投資有価証券売却益を計上していることもあり、当期利益は当初予想よりも10億円多い24億円(前年度は3億1700万円の赤字)を確保できる見込みだ。

モスフードサービスの業績推移
2024/3は予想

値上げ効果の差が

一方、日本マクドナルドホールディングスは2024年2月8日に発表した2023年12月期決算では、商品の値上げの効果などが現れ、売上高は3819億8900万円と前年度より8.4%増えた。営業利益は20.9%増の408億7700万円で、過去最高となった。

2024年12月期も2024年1月に実施した値上げの効果で、売上高が6.3%増加し4060億円に達するとともに、営業利益は11.3%増の455億円と、2期連続で過去最高を更新する見込み。

営業利益率は2022年12月期に9.60%と10%を割り込んだものの、2023年12月期には10.70%となり10%台を回復。さらなる値上げ効果が予想される2024年12月期は、11.21%と11%台に達する見込みだ。

モスフードサービスは2023年3月以降は、値上げを行っておらず、両社の稼ぐ力の差には、値上げの影響が小さくはなさそうだ。

日本マクドナルドホールディングスの業績推移
2024/12は予想

文:M&A Online