大阪でのブレイクをきっかけに東京でも広まったスパイスカレー。小麦粉不使用が基本であるものの、これといった決まりがないと言います。フリーダムな顔ぶれの中でも美味なる一杯をカテゴリ分けしてお届け!

ダシ系

今増えているのがダシを加えるカレー。和テイストがハマる!

『Japanese Spice Curry wacca』@八丁堀

0Y4A4147_1627098820 ・クアトロ(1400円)
米はインド産パスマティライスと日本で精米したアメリカ産カルローズをブレンド。パラっとした食感がカレーにマッチする。

ご飯の右側のルーはダシ感満載でホッとする味の「出汁カレー」。
ご飯の上に並ぶルー三種類は、下から順に、秋田県産の和牛の小腸をピリ辛に仕上げたドライタイプの「マルチョウデビル」、珍しい塩味でラムの味が全面に出ている「ラムリブロースのウプカレー」、繊維状にほぐれるほど煮込まれた鶏肉が美味な「無水チキン」。
小皿に乗った「ライタ」はカレーに混ぜても美味しい

大阪の話題店が東京進出 個性際立つカレーに感動

日替わり創作スパイスカレーが大評判となった大阪のイタリアンバルが、カレー専門店として東京に移転オープン。

定番のカレーは4種類。スープ状の「出汁カレー」をひと口食べると、サバや昆布のダシが一気にスパーク!それでいてスパイスとも不思議なほど調和がとれ、まさにクセになる美味しさだ。

鶏肉の旨みを凝縮させた「無水チキン」など、その他のカレーも個性際立つ逸品揃い。土曜限定の海鮮カレー、夜のコース料理など、引き出しの多さにも舌を巻く。

今後の新作カレーも期待大! 0Y4A4170_1627099179 ・ラッシー(400円※ランチは200円)
爽やかで飲みやすい味 0Y4A4211_1627099284 『Japanese Spice Curry wacca』 [住所]東京都中央区八丁堀2-19-7
[電話]03-6262-8883
[営業時間]11時半〜15時、18時〜20時
[休日]日
[交通]地下鉄日比谷線ほか八丁堀駅A5出口から徒歩2分

『スープカレー スパイスカレー専門店 ノード21』@神田

0Y4A3850_1627099837 ・3種盛(1650円+スパイス玉子100円)
2種盛は1種盛の値段に+200円、3種盛は+350円。
米は雑穀米かターメリックライスを選べる。標準は220gで、50g増すと+50円

ルー3種は上から時計回りに、常連に一番人気な「しま腸ホタテ出汁カレー」、仕込みの最後に刻み生姜を加えることで、生姜の鮮烈な香りや味が楽しめる「ベーコンしめじエノキ出汁カレー」、トマトの酸味を生かした「ラムキーマ出汁カレー」。
「スパイス玉子」にはガラムマサラや七味の風味が染み込んでいる

経験とセンスが光る!新感覚のやさしい味

30年以上前に原宿でスープカレー店を営んでいた店主が再始動。スパイスカレーは常時5種あり、仕込んだものがなくなり次第、メニューが変わる。

この店の真骨頂はダシと食材、そしてスパイスの取り合わせの楽しさだろう。例えば取材時の「しま腸ホタテ出汁カレー」。シマチョウの脂の甘み、約30種のスパイスの繊細な味や香りをホタテダシがしっかり受け止め、バランスの良い仕上がり。

油や砂糖を使わないカレーは全体的にやさしい味で後味スッキリ。新しい味を求めて何度も通いたくなる店だ。 0Y4A3861_1627100184 ・チャイ(200円)
砂糖を使わず、スパイスを強めに利かせたキリッとした飲み口 0Y4A3830_1627100210 『スープカレー スパイスカレー専門店 ノード21』 [住所]東京都千代田区内神田3-22-10 3階
[電話]なし
[営業時間]11時〜16時(15時半LO)
[休日]無休
[交通]JR山手線ほか神田駅北口から徒歩2分

『カレーの店・八月』@下北沢

0Y4A4101_1627106034 ・八月カレー(890円+おいがけキーマ200円+ゆでたまご100円)
ご飯の下が「八月カレー」。スープに溶け込ませた大量の玉ネギとトマトによって、野菜の甘みもしっかりと感じられる。スパイス感は穏やかながらも、じんわり汗がにじむ爽快なカレーだ。ご飯の上の「キーマ」は粗挽きの豚ミンチでゴロっとした肉感がパワフル。クミンやマスタードシードが鮮やかに香る。
2種類のカレーをミックスしながら食べ進めたいご飯はコシヒカリを粒立ち良く炊いたターメリックライス。


スパイスからあふれる白湯スープと和ダシの旨み

カレーの名店ひしめく下北沢にまた、キラリと光る新星が誕生。

味の要となるのは、豚の背ガラや鶏ガラ、野菜などを炊いた濃厚白湯スープ。さらにカツオや昆布などの和のダシで奥行きもプラスした。

これが、シャバっとしたスープ状だが不思議なほどにご飯がすすむゆえんだろう。

「子供から年配の人まで楽しめるカレーを目指した」(店長・尾関さん)と、スパイス使いは立体的でありつつも、どこか穏やか。
ライスの上に降ったドライハーブのカスメリティで、香りにエッジを利かせている。 0Y4A4122_1627106341 ・クラフトコーラ(550円)
15種以上のスパイスやハーブから作った無添加コーラ。いつものあの味とは香りや味が段違いで、スパイスカレーにも相性ばっちりだ 0Y4A4074_1627106373 『カレーの店・八月』 [住所]東京都世田谷区2-14-19
[電話]03-5787-6304
[営業時間]11時〜22時(21時半LO)
[休日]無休
[交通]京王井の頭線ほか下北沢駅南西口から徒歩5分 呑める店系

お酒があってつまみもある、呑みの〆でもイケる店も増えてます!

『ゴハントオサケ ガレージ ゼロニーロク』@下高井戸

0Y4A3809_1627101019 ・2種合いがけ(1320円 ※野菜の料理盛り合わせ+330円)
中心に盛り付けられた「キーマカレー」は豚と鶏の2種類のミンチを使用。肉の甘みやコクとスパイスの一体感が見事!

スープ状の「バターチキンカレー」には手羽から出た鶏の旨みがギュッと詰まり、バターは後乗せで香りとコクをダイレクトに表現している。

副菜の野菜類はそれぞれの食感を大事に作られ、カレーのキレのあるスパイス感をやさしい味わいでサポート

和食の名店が作り出す 素材の旨み感じるひと皿

あの実力派の居酒屋『おふろ』がカレー作りに乗りだした!そのニュースは界隈のカレー好きをザワつかせたほど。「インドやネパールにフューチャーしたものではなく日本ならではのカレーを作りたかった」(店長・白木さん)。

油分控えめでクリアなスパイス感の中にも、チキンカレーなら鶏肉の、ビーフカレーなら牛肉のと、主役になる素材の旨みや風味がしかと生きている。

店名に「ゴハントオサケ」とつくように、夜はクラフトビールやジン、さらに気の利いたつまみも準備万端だ。 0Y4A3781_1627101302 奥から順に、
・タコのわさびマリネ(660円)
・樽生ヒューガルデン(770円)
・パルマ産生ハム20ヶ月熟成(550円)

「タコのわさびマリネ」は台湾のスパイス、馬告(マーガオ)の山椒に似た爽やかな香りをアクセントにしている。

「パルマ産生ハム20ヶ月熟成」は原木からスライスしたてを提供。ビールのつまみにピッタリだ
0Y4A3763_1627101336 『ゴハントオサケ ガレージ ゼロニーロク』 [住所]東京都世田谷区赤堤4-48-7 3階
[電話]03-6265-7804
[営業時間]11時半〜15時(14時半LO)、17時〜23時(22時半LO)
[休日]月
[交通]京王線ほか下高井戸駅西口から徒歩3分 スリランカ系

カレーを徐々に混ぜて食べていくスリランカスタイルも増殖中!

『セレンディップ』@蔵前

0Y4A4470_1627102127 ・スリランカプレート(1650円 ※昼は1200円)
ライスはバスマティとスリランカの赤米を使う。
サンボル(和え物)やテルダーラ(炒め物)など副菜もたっぷり。

鮮やかな黄色の「ダールカレー」のレンズ豆のやさしい味わいがプレート全体の味をまとめ上げる。
そこから時計回りに、ライヤさんの母がブレンドするミックススパイスを取り寄せて、香り高く仕上げた「チキンカレー」、ビーツのほんのりとした甘みを活かした素朴な「ビーツカレー」が並ぶ

昼は母の味を盛り込むカレー 夜は豊富なつまみで飲む

店を切り盛りするのはスリランカ人のライヤさんと日本人のめぐみさんの仲良し夫婦。

「スリランカプレート」は、辛いもの、酸味の利いたもの、歯応えあるものなど、味わいも食感も異なるそれぞれが混ざり合って、食べ進む度に旨さもぐんぐん膨らむ。なんでも町いちばんの料理上手と評判のライヤさんの母の味がベースだとか。

「ふたりとも飲んべえだから」とめぐみさんが言うように、夜は現地のスナックや家庭料理でワイン、焼酎、ウィスキーを。スリランカ飲み、ハマりそう。 0Y4A4441_1627102472 ・ペッパーポーク(880円)
ココナッツビネガーと黒胡椒が豚肉によく合う 0Y4A4413_1627102549 奥から、
・フィッシュカトゥレット(550円)
現地定番のスナックでスパイスや青唐辛子入りのツナのコロッケ

・フライドカシューナッツ(880円)
カレーリーフの香りを利かせ、ビールのお供にぴったり
0Y4A4402_1627102600 『セレンディップ』 [住所]東京都台東区寿3-8-3
[電話]03-6231-7325
[営業時間]11時半〜14時半LO、17時〜22時半(21時半LO)※日はランチのみ
[休日]火
[交通]都営地下鉄大江戸線ほか蔵前駅A5出口から徒歩2分

『スパイスカレー食堂』@四ツ谷

0Y4A4037_1627102864 ・ブラックチキンカレー(1200円)
カレーは1日100食。メインのカレールウを各200円で追加できるほか、卓上には辛みと香りの追いスパイスもある。

黄色いルーはレンズ豆をココナッツミルクで炊いたやさしい甘さの「パリップ豆カレー」。

そこから時計回りに並ぶのは、クミン、コリアンダー、シナモン、クローブなどをローストして香りやコクを増したカレーに柔らかく煮込まれたチキンがたっぷりと入った「ブラックチキンカレー」に、辛さと旨みの輪郭がハッキリしている「ジャガイモとインゲンのカレー」。

中央には、豆乳でつくるおせんべいの「パパダム」。崩して食べるとザクザクした食感が楽しい

混ぜるほど旨さ倍増!魅惑のスリランカカレー

なんと色彩豊かなひと皿だろう。バナナの葉に見立てた大皿に並ぶのは、3種のカレーに4種の副菜。

メインのカレーは4種類あり、イチオシは「ブラックチキンカレー」だ。スパイスをローストし、やや黒みがかったカレーは、最初はまろやか。徐々にスパイスの香りが広がり、爽やかな辛さが後からじんわり。

他のカレーや副菜もそれぞれ美味だが、全体を少しずつ混ぜて食べるのがスリランカ流。酸・辛・甘はもとより、様々なスパイスの風味が複雑なハーモニーを奏で、満足度もひとしおだ。

0Y4A4047_1627103160 ・VARKS(400円)
甘酒と豆乳にフルーツビネガーを加えた爽やかなドリンク。
写真はザクロだが、イチゴや桃、パイナップルなど週替わり 0Y4A4014_1627103187 『スパイスカレー食堂』
[住所]東京都新宿区四谷2-9-15 サンサーラ四谷1階
[電話]080-9801-0843
[営業時間]8時〜、土日祝11時〜 ※共に売り切れ次第終了
[休日]無休
[交通]地下鉄南北線ほか四ツ谷駅2番出口から徒歩5分 インド系

ミールスではないインドカレーをベースにしたものもあります。

『スパイスカレー ケラク』@目黒

DSC_2408(H)_1627103431 ・本日のカレー全部のせ(1600円)
ご飯はバスマティライスに日本米を3割ほどブレンド。

ご飯の右に並ぶルーは、刺激的な辛さの中にもカルダモンの香りが炸裂する「カルダモンチキンカレー」。
そこから時計回りに、ビネガーの酸味に豚肉のコクがマッチする「ポークビンダルー」、ホタルイカの凝縮したうまみがカレーに放たれ、和風な味わいの「ホタルイカカレー」が並ぶ

三者三様のカレー それらが織りなす、旨い!を超えた快楽

店名は仏教の言葉で”煩悩を超越した快楽”のことだとか。

週に1度入れ替わる「本日のカレー」はチキン系、豚やマトンなどの鶏以外の肉系、そしてシーフード系の計3種類。どれもご飯に合うインド南部のカレーがベースだ。これにポリヤル(炒め物)やアチャール(漬物)などの副菜が5〜6種類。

混ぜるほどにスパイスが主張して、最後は心地よい満腹感と共にケラクの境地に到達する! DSC_2418(H)_1627103708 ・和牛黒タン スリランカカレー(1500円)
焼き肉の名店『金竜山』(白銀高輪)から取り寄せる希少な黒タンの甘みやコクを存分に楽しめる DSC_2393(H)_1627103746 『スパイスカレー ケラク』 [住所]東京都品川区上大崎3-3-1 坂上ビル地下1階
[電話]03-3446-2777
[営業時間]11時〜15時半(15時LO)、18時〜21時(20時半LO)、土日祝11時〜17時(16時半LO)
[休日]無休
[交通]JR山手線ほか目黒駅東口から徒歩2分 二毛作系

間借り営業が多いスパイスカレーで同一店が昼にやる店も!

『咖哩家 GORONE』@経堂

DSC_2136(H)_1627106597 ・ぜんがけ 3種チキン・ポーク・ドライ(1800円)
ライスは大300g、中200g、小150gの3種類。

右側のルーは、クローブを利かせたマイルドな黒色、カルダモンを利かせたスパイシーな黄色の「黄色と黒色のチキンカリー」。
左側にはまろやかな酸味と辛みを感じる「ポークビンダルー」

味変トッピングや蕎麦の実がけなど、随所の工夫が楽しい

昼はスパイスカレー、夜は居酒屋の二毛作。

ここの魅力を一度に楽しむなら、「ぜんがけ」を注文したい。スパイシーな黄とマイルドな黒の2色チキンカレー、ほのかな酸味のポークビンダルー、肉々しいドライキーマと、どれもハイレベル。

最後に蕎麦の実をふりかけ、ザクッとした食感を楽しめるのも技アリだ。ハーブチーズやしびオイルなど、トッピングが揃うのもユニーク。いろいろ試すべし。 DSC_2150(H)_1627106940 右上から時計回りに、
・生野菜サラダ(200円)
・HOTヨーグルト、しびオイル(無料)
・ハーブチーズ(100円)
・酢パイス(無料) 
酢パイスはポークビンダルー、刺激的な辛さのしびオイルはキーマ、ピリ辛のヨーグルトはチキンカレーに合う。
ハーブチーズはタイムの香りが爽やか DSC_2168(H)_1627106988 『咖哩家 GORONE』 [住所]東京都世田谷区経堂1-12-5 吉良代一元共同ビル2階
[電話]03-6754-0370
[営業時間]11時〜15時(14時半LO)
[休日]月・火
[交通]J小田急線経堂駅南口から徒歩4分 撮影/小島昇、西﨑進也(ケラク、GORONE) 取材/松田有美(ノード21、wacca、スパイスカレー食堂、GORONE)、菜々山いく子(ゼロニーロク、八月、セレンディップ、ケラク)
※店のデータは、2021年6月号発売時点の情報です。 ※全国での新型コロナウイルスの感染拡大等により、営業時間やメニュー等に変更が生じる可能性があるため、訪問の際は、事前に各お店に最新情報をご確認くださいますようお願いいたします。また、各自治体の情報をご参照の上、充分な感染症対策を実施し、適切なご利用をお願いいたします。