3月20日の「サワコの朝」のゲストは、親子三代揃ってトーク番組に出演するのは今回が初となる狂言師・野村万作さん、萬斎さん、裕基さん。人間国宝の万作さんは、89歳になった今も現役で舞台に立ち、息子・萬斎さんは狂言の世界にとどまらず、TVドラマや映画など幅広い世界で活躍。そして、萬斎さんの息子・裕基さんも狂言の道を邁進しています。幼い頃から稽古漬けの日々を送る伝統一家“野村家”の弛まぬ努力と挑戦、そして、意外な親子像とは!?

親から子へと受け継がれてきた伝統を"つないでいく"ということ

野村家には代々、3歳になると「靱猿(うつぼざる)」という演目で初舞台を踏む慣しがあり、幼くして厳しい稽古漬けの日々を送るといいます。まだ字が読めない頃から、口伝えでセリフを聞いて全て暗記するという厳しい稽古。萬斎さんが幼少期の裕基さんと稽古に取り組む映像を見たサワコは、あまりに厳しい様子に思わず涙...。「段々と、親子じゃなくて師弟になってきてしまう」と、伝統を受け継いでいく者ならではの親子関係の変遷を説明した萬斎さんは、思春期にバンド活動をしていた事もあったと言い「今、なぜ狂言をやらなくてはいけないのかも含め、アイデンティティーの揺らぎが自身の中にあった」と、一時期は自身の境遇に葛藤したことを告白。一方、サワコに自身の若い頃について問われた万作さんは、「毎日狂言ばかりで、狂言以外の演劇や映画を観ることがご法度とされていた時代でした」と語るも、「狂言をやっていくとは思っていませんでした」と意外な心の内を明かしました。

また、「家出しようと思った事は?」という問いかけには、「僕はありませんが、この人はありますよ(笑)」と萬斎さんを指した万作さん。「狂言で悩んでというよりも、母親と喧嘩して。夕方頃から自転車に乗ってうろうろしていましたが、どうしようもなくなって」と家出を試みた日を振り返ると、家の前で偶然声をかけてくれた"おじさん"が万作さんだったため無事家に入る事ができたとその顛末を語りました。一方で、裕基さんには、優しく稽古しているという万作さん。「自分が祖父から可愛がられながら習い、父からは厳しく習った。その伝統を受け継いでせがれには割合厳しく、孫には優しくと。甘くなるというよりも、(狂言を)やる事が楽しいように持っていこうとする」と、受け継いでいく者として教えるだけではなく"続けていけるようにしていく事"も大切にしていると話しました。

"師匠"から"普通の父"にスイッチ!娘には滅法甘い萬斎さんの素顔

「型を身につけ誤作動しないようにプログラミングするので、誤作動している間は、手綱を緩めることはできない。わかるようになるまでやるのが僕らの稽古の基本」と稽古は厳しくせざるを得ない心情を語った萬斎さん。万作さんも「かなり厳しくやった気がします」と切り出すと、学校でバスケットボールを楽しんでいた萬斎さんに対し辞めるよう指示した事を告白。バスケットボールに必要な動きが"狂言のプロ"になるためにはやって欲しくない動きだったことが理由だったといいます。そんな万作さんですが、プライベートでは、奥様がファンだった沢田研二さんのポスターを嫉妬(!?)から破いて捨ててしまった事があるそう。"お茶目"な一面を明かされてしまった万作さんでしたが「でも、その後にジュリーという名前の猫を飼って、僕、可愛がりましたから埋め合わせはついていますね」と弁明し、笑いを起こしました。

芸のことを常に頭に置きながら生活している野村家ですが、稽古場を出たら優しい"普通のお父さん"に戻るのは萬斎さんも同じ。稽古後には、裕基さんとキャッチボールをするそう。万作さんも萬斎さんとやっていたという野村家伝統のキャッチボールは、親がキャッチャーを務めるそうで「(狂言の稽古では)痛めつけるわけではないですが型にはめつけるので、逆にそうではない時には、伸び伸びしたものをこっちが受けてあげる」と理由を明かしました。また、裕基さん曰く、萬斎さんは娘に対する態度と息子に対する態度に大きな違いがあるそうで「僕が中学生ぐらいの時ですね」と切り出すと7歳年下の妹と自分の扱いは「天地の差じゃないかと思った時もありました」と証言。「妹が可愛い時期なのかわからないですけれど、僕の視点からするととにかく愛でてるようにしか見えないわけです。僕とは違うと感じる時はあったかもしれないですね」と、話しました。これに萬斎さんは「まあまあ...そうかもしれません」と照れながらも認め"師匠"ではない"父"の顔を覗かせました。

「サワコの朝」はインタビューの達人・阿川佐和子が土曜の朝に素敵なゲストを迎えて送るトーク番組。
次回3月27日(最終回)のゲストは女優の米倉涼子さん。サバサバして気の強い女性を演じることが多い米倉さんですが、その陰に隠された意外な本音とは...!?

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