5月1日放送の「日曜日の初耳学」のゲストに登場したのは、定期購読誌「ハルメク」の編集長・山岡朝子さん。2017年の就任からわずか4年ほどで同誌の売り上げを倍増させ「低迷するシニア誌」から「No.1女性誌」に変ぼうさせた“現代最強編集者”の山岡さん。その舞台裏に、インタビュアー林修が斬り込んだ。

シニア誌なのに"ポケモンGO"特集!?

20代から13年間にわたり7つの雑誌で編集長を務めてきた山岡さん。2017年にヘッドハンティングでハルメク編集長に就任すると、斬新な改革で過去最低の売り上げだった同誌をV字回復に導いた。

10万部がヒットといわれる業界で、現在ハルメクは女性誌トップの販売部数38万部。山岡さんは「一番キーだったかなと思うことは、(編集者が)『シニア誌を作るんだ』と思っていて。その意識から、(読者は)60〜70第の女性であり私たちが作るのはその人たち向けの"女性誌"である、と考えたんです」という。

「(読者を)シニアだって思うと、『シニアの悩みって何だろう』っていうところからスタートして、わりと思い込みの世界でシニアに向けたものを作ってしまうんです。でも『女性誌だ』って思うと、ファッションとかヘアとか旅行も全部範ちゅうに入ってくるんです。『シニア誌だ』と思うと、ファッションという発想が出てこない」。

その結果、ハルメクはファッションをはじめスマホ特集、"ポケモンGO"を取り入れた散歩術特集など、斬新な企画でヒットを飛ばす人気雑誌へと生まれ変わった。

2000〜3000枚のご意見ハガキを誌面づくりに生かす

無意識の"思い込み"を正すため、山岡さんやハルメク編集部スタッフが基準にしているのは、自分の中にいる"65歳のA子さん"のイメージだ。

山岡さんがイメージする"65歳のA子さん"はスマホを持っていたり、毎日忙しく過ごしていたりと"シニア"という言葉から連想されるイメージよりもずっと若々しくアクティブ。このイメージが、思い込みに惑わされずに読者が本当に知りたい情報を提供する"ハルメクらしさ"を支えている。

「私たちは、『ハルメクならではの、ハルメクにしかできない提案ができるかどうか』を基準にして考えるんです」と話す山岡さん。ほかにも、さまざまな工夫を取り入れた。

たとえば、ハルメクは通常の月刊誌よりも3か月も早く、発売の半年前に制作をスタートさせる。そして、他誌よりも早く動き出したこの前半3か月を使って、テーマの候補について徹底的に調査を行う。座談会など読者との会合も、年間200回を数える。

月に2000〜3000枚届くという"ご意見ハガキ"も重要だ。「毎月手分けして1枚残らず編集部員は読むんですけれども、読み続けていると自分の中に"65歳のA子さん"や"70歳のB子さん"が育ってくるんです」と山岡さん。"思い込み"を捨てる工夫を随所にちりばめ、徹底的に読者に寄り添う誌面づくりが、同誌のV字回復を支えていた。

山岡朝子が指針にしている"リーダーの心得"とは

目からウロコの改革でハルメクを劇的回復に導いた山岡さんだが、就任当初は異を唱えるスタッフもいた。それでも「とにかく早く、小さな成果でもいいから早く結果を出そう」という一心で改革を進めると、部数が伸びるにつれ反対意見は出なくなっていったという。

核になっているのは、山岡さんが29歳で初めて雑誌編集長を任された時、当時の先輩に掛けられた言葉。「山岡さん、もしかして自分のコピー人間がいたらいいのにって思ってないですか?その考え方は違うよ、そこからは山岡さんが思いつく範囲のものしか生まれないよね」。その言葉が今も、山岡さんの指針になっている。

次々と新しい取り組みを成功させてきた山岡さん。彼女には、「新しいことにチャレンジする時、"怖いな"と思った時に思うようにしていること」がある。

「それは、失敗しても別に死にはしないっていうことです。失敗した場合のシナリオは、評価が下がる、上司に怒られる、周りから嫌味を言われる。その程度のリスクでできるなら、新しいことにチャレンジしてみるのいいのかな、と思っています」。あっけらかんと偉業を達成した敏腕編集者・山岡さんの言葉に、林先生も「頭が下がるとしか言いようがないですね」と感服しきりだった。

5月1日放送「日曜日の初耳学」より、現代最強編集者・山岡朝子がV字回復の軌跡を明かした<インタビュアー林修>をTVerで放送から1週間、見逃し配信中!
【TVer】

また、番組公式YouTubeチャンネルで230万再生を突破した大反響の現代最強マーケター"森岡毅登場回<インタビュアー林修>(2021年11月)をTVerにてプレイバック公開中!
【TVer】

「日曜日の初耳学」はMBS/TBS系で毎週日曜よる10時放送。
https://www.mbs.jp/mimi/


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