【生駒里奈/モデルプレス=8月6日】8月に東京と大阪で上演される舞台『モマの火星探検記』で主演を務める乃木坂46の生駒里奈(いこまりな・21)。初めての主演舞台に挑む彼女は今年の夏、大きな決断をした。それは「乃木坂46 真夏の全国ツアー2017」一部公演の休演――――。しかしそれはたくさん悩んで出した結論、仲間を信頼しているからこそ出せた結論、そして応援してくれるファンに120%の生駒里奈を見せたい…そんな想いがある。2011年8月に乃木坂46が結成されて早6年、当時はまだ15歳だった。それから誰よりも乃木坂46を愛してきた女の子の新たな一歩。10代が過ぎて生駒里奈は今、なにを思い始め、今後についてどのように考えているのか?モデルプレスはインタビューを通して迫った。


◆心が折れても頑張れる理由

― 今年の夏は「乃木坂46 真夏の全国ツアー2017」の一部公演を休演、この舞台への並々ならぬ覚悟が感じ取れましたが、稽古が始まって数週間経った現在の心境をお聞かせください。

生駒:これまでも舞台をやってきましたが、今回は矢崎(広)さんとW主演ということで、まずそれが自分の中ではすごく高いハードル。舞台の公演は夏、乃木坂46はいつも夏にツアーがあるので、最初にお話を受けた時はそのことも頭にあってたくさん悩みました。でもこれをやったらきっと私はもっと成長できると思ったので、ツアーの欠席を決意しました。7月に入って稽古が始まって、当たり前のように周りの皆さんがすごすぎて(苦笑い)、毎日、心が折れながらも頑張っているところです。

― 心が折れて、でもその中で気持ちを保ち続けられている理由などはありますか?

生駒:メンバーの若月(佑美)とかいくちゃん(生田絵梨花)に相談したら、やっぱり普段アイドルという職業をやっている私たちがその中に飛び込んでいくっていう状況で、周りの人のレベルの高さを感じてしまうのはある程度仕方ない、とアドバイスをもらったことですね。いちいちくよくよしている場合じゃない、そういうものだって受け入れて勉強していくつもりで頑張るしかないんだよ、って言われて。2人はなんてカッコ良いんだって思いました。

― この舞台で初主演を務めるわけですが、それも含めて苦労していることがあれば教えてください。

生駒:この物語は矢崎さん演じるモマと私が演じるユーリの2つの話がしっかりしていないと進んでいかない。ユーリのパートはユーリが頑張らないと回っていかないっていうのが難しいなって思います。『あさひなぐ』の野上えりは主演ではなかったですが、主演ではないからこそ回していける、ストーリーテラーのような役割だったので、私的にすごく演じやすかったんです。だからこそ真ん中に立って引っ張っていくってことがこんなに難しいんだって思う毎日ですね。主演をやりきる人って本当にすごい。

― 主演としての振舞いみたいなものも意識されていますか?

生駒:私は今回どちらかと言うと、修行させていただいています!みたいな気持ちでいます。先輩方がすごくいろんなことを教えてくださるので、今はこんな気持ちでいいのかなって。私はきっとユーリをしっかり務めることが役割なんです。そういう意味ではユーリの役にもすごく助けられている。子どものひと夏の成長を演じることがまるで私の成長のよう。とてもリンクしているなと思っているので、見てくださった方々に「良かった!」と思ってもらえるように頑張ります。

◆初めてできた“境界線”

― 『モマの火星探検記』でユーリは「空と宇宙の境界線(境目)はどこにあると思う?」と問われます。生駒さんにとって「乃木坂46」と「生駒里奈」の境界線をどのように考えていますか?今回大きな決断をして舞台に臨んでいるからこそ、今のお気持ちをお聞きしたいです。

生駒:乃木坂46に合格してデビューしてからこれまで、ずっと乃木坂46のことばかり考えてきた。だから初めてなんです。今このタイミングでやっと境界線ができたと思うんです。今まで取材とかでもよくプライベートでなにしていますか?って聞かれても答えられなくて…。それは乃木坂46がすべてだったから。最近やっとそういうのに答えられるようになってきました。

― 自分自身と向き合うことができ始めているんですね。そう思い出すきっかけなどはあったんですか?

生駒:う〜ん、でも20歳を過ぎたあたりからかな。10代の頃、乃木坂46の成分が強すぎたので、乃木坂46ではなくなった時に自分はなにをしたいのか、どのように暮らしていくのか、去年21歳になって私の母が私を産んだ歳になって、お母さん若かったんだなと思いながら、たくさん考えるようになりましたね。

― “乃木坂46の成分が強すぎた”、今、先日の神宮球場でのライブを思い出しました。ファンの方々も、そして私も、生駒さんが言ったからこそ、あのスピーチにより心を揺さぶられてしまったんだと思います。(※スピーチ内容は本文最後に記載)

生駒:ライブが終わった後(桜井)玲香とかが「なにあれ」って嬉しそうに言ってくれて。私はそんなに良いことを言ったつもりがなくて、ふと思ったことを言っただけだったので「え、どうしたの?」って。でもファンの方々が良かったって言ってくれたり、ニュースにもなっていたので自分でもびっくりしていました。でも乃木坂46に出会っていなかったら、自分はどんな人だったんだろうって考えると、あまり人のことを好きじゃない、ひねくれた暗いやつだったなって思うんです(笑)。乃木坂46に入って、こんなに他人のために頑張って体を張ってる女の子たちを見たことがそれまでなかったから。それってすごい経験、この歳でそれが経験できちゃったんだなと思って。だからあの言葉に嘘はないですし、乃木坂46はすごいなってやっぱり思います。

◆生駒里奈とお芝居の親和性

― 舞台以外にドラマ、映画など映像のお仕事もしてきていますが、演技面での成長はご自身で感じていますか?

生駒:まだないです…というか感じることは無理だと思います。私の性格上、自分を褒めることができない。自分に自信を持つこともできなくて、それがすごくもどかしいんですけど、でもそれが自分なので、そういう自分を認めていく方が早いかなって。でも『あさひなぐ』をのんちゃん(前田希美)に見てもらった時「よくなってたよ」って言われたので、よくなっているのかな?(笑)

― 先日、前田さんにもお話を聞く機会があったのですが、生駒さんと演技について熱く話すことが多いとおっしゃっていました。

生駒:その記事見ました(笑)。きっと似ているんです。仕事に対する考え方とか。のんちゃんは私よりもキャリアがあって先輩なので相談することも多いんですけど、「私、今こう思ってることって良いのかな?悪いのかな?」とか。そうすると「こういうところは良いと思うよとか、こういう風にしてみたらどう?」っていうのをちゃんと言ってくれる。「今私が苦しいんだ」って言ったら「そうだよね」って受け入れてくれるので、本当にすごく頼りにしています。

― 生駒さんにとってお芝居はどのようなものですか?

生駒:演技に対してはまだわからないというのが正直な気持ち。でも私は素の私を見てほしいとか応援してほしいということがまったくない。私にプラスαで「乃木坂46」っていうものがついて、私服ではなくて衣装を着た時、「乃木坂46の生駒里奈」っていう人物を応援してくれるのはいいんですけど、私自身を応援してくれるとか見てくれるってなると、すごく苦手だな、と思っていて。でもお芝居って自分じゃないものになって人の前に立てるから、これはもしかしたら私に合うのかもしれないと思いました。小さい頃からなにかを表現することが好きだったので、今はとても磨いていきたいものだなと思っています。

― 楽しいですか?

生駒:そうですね、楽しいかな?やっぱり今は下手くそ過ぎてそこまで上達できない悔しさもあるんですけど、いつかもっと楽しいものになったらいいなって思います。

◆生田絵梨花とは違う個性

― 生駒さんがイメージする“女優・生駒里奈”はどんな姿でしょうか?

生駒:う〜ん…でもできることなら、今、ギガちゃんの声をやらせていただいているんですけど、ギガちゃんみたいになりたい(笑)。なんて言えばいいんだろう…例えばすごく美人な人が美人な役とか、可愛い人が可愛い役とかできるけど、ギガちゃんはできないよね、みたいな。美人な人や可愛い人ができない役、こういう役だったら生駒ちゃんが合うよね、って言ってもらえるような役をきちんと演じられる女優さんになりたいです。そして私もそれを自信を持ってやれるようになりたいなって思います。

― なるほど。先ほど若月さんと生田さんの名前が出ましたが、2人の存在は刺激になっていますか?

生駒:刺激になっていますね。いくちゃんがヒロインだったら私はたぶんヒロインじゃない方をできるようになりたい。それがもしかしたら一番わかりやすいのかもしれないです。

― でも生駒さんに漂う主人公感って半端ないなって思います。

生駒:でも少女漫画の主人公にはならないと思うんです。やっぱり少年漫画というか(笑)。私は『NARUTO』が好きだから。ナルトみたいな人になりたい!(笑)

― (笑)。

生駒:違うか(笑)。でも「プリキュア」だったら主人公のプリキュアではなくて。きっとプリキュアにもなれた方がいいのかもしれないけど、プリキュアになれる人はやっぱりキラキラしているから(笑)。それがいくちゃんだと思っていて。プリキュアがいくちゃんだったら、私はプリキュアがピンチの時に助けてあげられる方になりたい。わかりますか?(苦笑い)最近、良い例えが上手く言えないんです。

◆夢を叶える秘訣

― 夢を一つずつ叶えている生駒さんが思う「夢を叶える秘訣」とはどのようなものでしょうか?

生駒:なにか自分のレベルを上げる時、がむしゃらに頑張り続けることもいいと思うんですけど、私は器用じゃないので、ツアーを欠席することを選択しました。もちろん器用にできる人だったら両立ができたのかもしれない。でも私はそうではない上に、すべてのことに真面目になり過ぎてしまう性格、だから中途半端になるかもしれないと思うと、とても怖い。「二兎追うものは一兎をも得ず」と思っているのかな。まだ夢を叶える秘訣とは言えないかもしれない。でも今年の夏の私でそれを証明できるように、ファンの方々に納得してもらえるように全力で頑張ります。

― カッコ良すぎます…。ちなみにこれまで二兎を追って得られなかったものはありますか?

生駒:いっぱいあります。それが自分的にすごく嫌で。例えばAKB48を兼任している時、ダンスも歌も見る人によってはできていたのかもしれないけど、私はこれで良かったのかな?とずっと思っていました。経験としてはすごく良かったけど、自分のキャパを超えることを一気にやっても納得できることは少なくて、振り返ると後悔も多い。でも今はそういった感情を踏まえて学ぶこともできたので、これからはそうではないやり方で向き合っていけたらなと思っています。

― 最後に舞台の見どころと意気込みをお願いします。

生駒:この舞台を見ていると、自分のやりたいこととか、周りにいる人の大切さとかがすごくわかると思います。私はそういうことを自分で感じながら、見た人も自分のことのように感じて「この夏、良いものを見られたな」って思っていただきたい。自分も戦いなんですけど、今戦ってる人が、これを見て「良かった」って言って、お家に帰ってご飯が美味しいなって思ってもらえるように(笑)頑張ります!

※続編は後日配信。

◆(※)生駒里奈スピーチ全文「真夏の全国ツアー2017」2日目公演@明治神宮野球場

3期と2期がやってとっても熱く温まったステージに出させてもらったんですけど、昨日以上の熱気を感じて、私たちも負けてられない、みんなを楽しませるぞって思って向かったんですけど、今『設定温度』を歌って、秋元(康)さんって良いこと書くんだなと思ったのは「人を愛せばやさしくなって限界以上に我慢してしまう」っていうのが、私は乃木坂46に入ってから感じた感情だなと思って。だって1期生に関しては苦楽を共にしてきたんですけど、普通他人じゃないですか。

今、まいちゅん(新内眞衣)が隣にいて今はメンバーですけど、他人だったんですよ。だけどもしもまいちゅんに目の前で苦しいことがあったら私はすごくまいちゅんのために何かしたいとか、この人のためだったら身を懸けて、自分を犠牲にしてでも、守りたいって思えるのが乃木坂46のメンバーなんですよ。家族じゃなくて、親友じゃなくて、だけどこんなに大切な人を45人も作ってくれた乃木坂46が本当に大好きだなと改めて思いました。…なんかキモいこと言ってごめんなさいなんですけど(笑)。

たくさんのことがあって、メンバーだけじゃなくてファンの皆さんも、最近いろんなことがあるけど、やっぱ第一に私たちのことを考えて言葉を発してくださっているなって思って、そういうものが巡り巡って愛というものになるんだなと。こんな素晴らしいものを見させてくれて感謝しています。ありがとうございます。

(modelpress編集部)

■生駒里奈(いこま・りな)プロフィール

生年月日:1995年12月29日/出身地:秋田県/血液型:AB型/星座:やぎ座/身長:153cm

☆主演舞台『モマの火星探検記』
8月9日から13日まで東京・天王洲 銀河劇場、19日と20日に大阪・サンケイホールブリーゼにて上演。
http://www.shachu.com/moma2017/

■舞台『モマの火星探検記』とは

宇宙飛行士の毛利衛氏が書いた児童文学「モマの火星探検記」が原作で、劇団・少年社中と東映が製作およびプロデュース。父との約束を果たすために人類初の火星探検に挑む「モマ」、宇宙で行方不明になった父親にメッセージを送ろうとロケットを作る「ユーリ」、それぞれのストーリーを通して「宇宙とは何か?」を解き明かしていく。生駒は主人公・ユーリ役で、もう一人の主人公・モマ役の矢崎広とW主演となる。


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