伊丹市立美術館(伊丹市宮ノ前2)で現在、「開館30周年 O JUN(おう じゅん)×棚田康司『鬩(せめぐ)』展」が開催されている。(尼崎経済新聞)

 同展チケット表面を飾る新作。幼少期の写真を交換して制作したもの

 鉛筆・クレヨン・水彩絵の具・油彩絵の具などを使って、人物や風景などをモチーフに描く画家のO JUNさんと、「一木造り」で彫刻作品を手掛ける彫刻家の棚田康司さんの2人展。

 同館学芸員の岡本梓さんは「棚田康司さんは兵庫県出身の地元作家として応援し続けてきた。O JUNさんは当館のテーマ『風刺とユーモア』に通じる作品を制作している。2人には20年来の交流があると知り、当館30周年の節目の年に展示を依頼した」と話す。

 「作家も、当館も、やったことのないことに挑戦している。タイトルの『鬩(せめぐ)』が表す通り、制作から展示まで、美術館が2人の真剣勝負の場となる。美術に興味がない人にも楽しんでもらえる、『あっ』と驚く展示になっている」とも。

 会場は3フロアで構成し、第1会場「わたし×わたし」では、2作家の自問自答の痕跡を見ることができる自画像・自刻像のほか、幼少期の写真を交換して制作した新作、原風景を描いた作品などを展示する。第2会場「絵画×彫刻」では、単体で展示されることが多い平面の絵画と立体の彫刻を混じり合うように制作・展示する。第3会場「O JUN×棚田康司」では、それぞれが油彩、レリーフと苦手な手法で自画像・自刻像に挑む公開制作を行っている。

 岡本さんは「現在を生きる作家がどんな思いで、どんなふうに制作しているのか。巨匠と呼ばれる2人が必死に制作する生の姿を見てほしい。作品を見て感じた疑問や感想をぜひぶつけてみてほしい。交流が作品や2人のこれからに影響を及ぼすかもしれない」と話す。

 棚田さんは「展覧会前から合宿を行い、共通のモデルを使って新作を制作するなど、初めてのことに挑戦するいい機会になっている」と笑顔を見せる。

 開館時間は10時〜18時(入館は17時30分まで)。月曜休館(7月17日は開館、7月18日は振替休館)。入館料は一般=800円、高校生・大学生=450円、中学生以下=150円ほか。8月27日まで。