ちおん舎(京都市中京区衣棚通三条上る突抜)で7月27日、京都市立芸術大学の学生が「鷹山」の曳き子の衣装と扇子(せんす)デザインのプレゼンテーションを行った。(烏丸経済新聞)

 法被を着て巡行するイメージ図

 鷹山は三条通にある山で、現在は巡行には参加していない「休み山」。現在、残された資料などを基に復元の取り組みが進められている。同山では今年ご神体展示のほか、初めて日和神楽(ひよりかぐら)も披露された。

 鷹山調査委員会に同大学の吉田雅子教授が所属していることから行われたこの日のプレゼンには、美術学部のテーマ演習で「鷹山復興デザイン計画」を受講する3・4回生と院生の計39人が参加した。学生は6月にも一度プレゼンテーションを行い、鷹山側からの意見を取り入れて調整を加えたデザインで臨んだ。

 曳き子の法被や笠、チャリン棒(金属の棒を持ち先頭を歩く人)の衣装を7グループが発表し、鷹の羽やくちばしをモチーフにしたデザインや、三条通にちなんだ三本線などのデザインを披露。扇子の発表では、鷹を大きくあしらった切り絵や、町内の地図をデザインに取り入れた意匠も出てきた。

 同保存会の協議の結果、曳き子の衣装は、3つの班のアイデアを組み合わせに決定した。法被は白と青の2色で、鷹の羽をイメージ。シンプルなデザインと、大きな鷹山の紋を正面に配置しない遊び心が評価された。帯は両端に鷹をさりげなくあしらったデザイン、笠には2色で「極限までそぎ落とした」鷹のデザインが高く評価された。

 扇子は、ご神体の鷹匠とその従者を描いたデザインが「完璧」の評価を得たほか、4つの案がTシャツや来年以降のデザインとして使うことを目指して、改良を行うことになった。学生と鷹山保存会の担当者はデザイン修正の方向性を早速話し合っていた。

 法被と扇子のデザインが採用された3回生の小川紗季さんは「祇園祭に伝わる伝統をどう生かすかは難しかったが楽しく取り組めた。長い歴史と伝統を持つ祭のデザインに選ばれ、とてもうれしい」と話す。

 同保存会会長の山田純司さんは「学生さんは、制作のために祭りを見に町内に来るなど、思い入れを持って取り組んでくれた。力を借りながら、来年は囃子方(はやしかた)、音頭取りなどの衣装復元を着実に進めていきたい」と意欲を見せる。

 採用されたデザインや取り組みについてのパネル、試作品は今後、京都漢字ミュージアム(京都市東山区)で展示を行う予定という。