さいたま市与野公園近くの「自然派食堂カフェたねの木」(さいたま市中央区本町西2)で現在、障害児学童クラブに通う子どもたちの作品展示「風の子てんらんかい」が開催されている。期間中は同店の壁を使い、絵画・文字・写真などを小・中・高等部別にまとめて展示している。(大宮経済新聞)

 風の子てんらんかい展示 小・中・高等部ごとに作品がレイアウトされている(関連画像)

 風の子クラブ(中央区八王子4)はさいたま市内の大宮北特別支援学校とそのエリア内の3つの支援学級に通う児童生徒のための放課後等デイサービス事業所。小学生から高校生までの異年齢の子どもたちが放課後・長期休みに集まり、遊びやさまざまな体験活動を行っている。運営はNPO法人「みんなの風福祉会」。

 同福祉会スタッフの土橋賢史さんは「障がいを持つ子どもが友達と一緒に遊んで過ごす場所としての放課後学童クラブはさいたま市内に2カ所と少なかったため、遠くは見沼区から通っている子もいた。普段は外遊びが多いが作品制作にも取り組んでおり、子どもがデザインしたTシャツを毎年制作している。自分の作品が選ばれて形になったり、展示として見てもらえたりする機会があることで、子どもたちの意欲が違っている」と話す。

 文字と絵を組み合わせた作品を作った中学2年生の小山咲人さんは「字を書くのが好き。見てもらえて楽しい」と話す。高校2年生の松井亜実さんは自分の「さをり織り」作品を手に取って見せた。

 同福祉会理事長の中谷洋子さんは「松井さんのように高等部になると、クラブの子どもたちは卒業後に自分のできる仕事を探す。彼らが働く場としての『風舎』、移動などを支えるためのヘルパー支援『風のうた』、学童と合わせて3つの柱で活動している。これまで音楽コンサートを通しての自己表現活動をずっとやってきたが、絵画表現への取り組みも心の安定になり、子どもたちの生き生きした生活の様子を見てもらえる。このような展示の機会は初めてで、たねの木さんのおかげで地域に出て来ることができた、と感じている」と話す。

 同店オーナーの川浪由紀さんは「店の手伝いをしてくれている方が風の子クラブのスタッフでもあったことが縁で、何か手伝えることがないかと考えていた。真っ白な空間に子どもたちの作品を実際に飾ってみて、とてもいいと感じている。私もこれまで障がいを持つ子と出会うきっかけがなかったが、会うとすごくパワーを感じるし、もっと近い存在になれたらと思う。カフェを通じてまちの人に知ってもらうきっかけになれば。もともと、ここに来た人が何かを知ったり誰かとつながったりして、それぞれ花を咲かせるきっかけ(種)になればと考えて『たねの木』という店名を付けた」とほほ笑む。

 川浪さんは地域コミュニティー作りを考え、地元の祭り・イベントへの参加も積極的に行っている。カフェの利用者は子育て中の母親が多いが、オープン後3年目に入り年配の来店客も増えてきたという。

 展示は11時30分〜16時。30日まで(26日は休み)。29日は風の子クラブの子どもたちによるミニコンサートも行う。14時〜15時。