渋谷・道玄坂に7月19日、激辛横浜家系ラーメン店「壱角家(いちかくや)RED渋谷道玄坂店」(渋谷区道玄坂2、TEL 03-5728-4860)がオープンした。経営は外食チェーンを手掛けるガーデン(新宿区)。(シブヤ経済新聞)

 辛さレベルを選べるラーメン

 横浜家系ラーメン「壱角家」の新業態1号店となる同店は、2014年に店舗を継承した「チカラめし」から業態転換した「壱角家」を改装。「中毒性や驚き、刺激」のある業態を考える中、「蒙古タンメン中本」「鬼金棒(キカンボウ)」などを例に「コアだがファンが多い」辛さを売りにした業態を企画。都心の店舗では特に、募集を掛けてもアルバイトが集まらず人手不足になっていることから、機械によるサービスを導入し店員の作業の効率化も図る。

 店舗面積は約33坪。席数はカウンター16席、テーブル11席の計27席。店舗は、かつて「寺の参道で唐辛子が売られていた」ことにちなみ、「寺」をコンセプトにデザイン。窓を広く取ったファサードのフレームや椅子など随所に赤を取り入れている。テーブル席エリアの壁面には風神と雷神の絵を掲出し、カウンター席上部にはちょうちんを使った装飾を施した。

 注文を受け付ける券売機や各席に配置するタブレットは、日本語のほか英語と中国語(繁体・簡体)表示にすることで外国人の来店にも対応。併せて、カウンター席には厨房(ちゅうぼう)から席まで料理を運ぶレーンを設置。タブレットでは注文したメニューが到着する際には、オリジナルキャラクター「唐辛子おじさん」が浮世絵を背景に海を渡ってラーメンを運んで切る動画を流すなど、アミューズメント性も加える。これらの仕組みを導入することで、平日で店員の人数を4人から3人に減らせ、人件費を15%ほど削れる見込みだという。

 メニュー開発は、かねて國松晃社長が知り合いだったラーメン研究家・石山勇人(はやと)さんに依頼。「RED」が付く辛いメニューには、豚の頭とガラを煮込み唐辛子で「辛さ」を、四川ザンショウで「しびれ」を加えたスープに使う。「食感を楽しめるように」と太さの異なる3種類の麺を使い、チャーシューは「食べ応え」「辛味との相性」を考え豚の角煮を採用。モヤシで「清涼感」を、花かつおで香りをそれぞれ加え、青唐辛子や赤唐辛子も添える。

 同時に「RED」メニューは辛さのレベルを選ぶことができる。スタンダードな「風神」から、レベル2「雷神」、レベル3「龍神(りゅうじん)」までは無料で変更でき、かつて最も辛い唐辛子としてギネス記録に登録されていた「トリニダード・スコーピオン・ブッチ・テイラー」の粉末と、ブート・ジョロキアのソースを加える「閻魔(えんま)」には270円増しで対応する。「閻魔」注文客には牛乳を一緒に提供する。客単価は850円〜900円ほどを見込む。

 石山さんは「食べて癖になる、今までにない辛味の種類でラーメン業界に挑戦したい」と意気込む。「閻魔はあまりお勧めしない」と苦笑いするが、國松社長は「閻魔より辛いメニューも作りたい」と意欲を見せる。

 カウンターのレーンなど「仕組みも楽しんでほしい」と話す國松社長。「前のめりでやっているところもあるが、コストで仕組みを少なくでき、お客さんもストレスなく便利にすることができれば、数年後にはこの仕組みもデフォルトになるのでは」と見込む。

 営業時間は11時〜翌6時(土曜は24時間営業、日曜・祝日は8時〜翌6時)。同社は年内をめどに、都心を中心に同業態5店舗の出店を目指す。