執筆:山本 ともよ(管理栄養士・サプリメントアドバイザー・食生活アドバイザー)
医療監修:株式会社とらうべ
 
 
日々感じる疲れには、「なんとなく疲れたな」という一時的なものと、「疲れがとれない」という長期的なものがあります。
 
疲労回復に栄養補給は大切ですが、疲れ方によっておすすめの栄養素は異なります。
 
疲労回復に働く栄養素について知り、上手に使い分ける方法を知りましょう。
 

◆一時的な疲労と慢性疲労
 
1日活躍した身体は機能を回復するために「疲労」というサインを出します。
 
一時的な疲労は、睡眠や休息をとると、その間に本来人間の身体に備わっている修復作用が働き、疲労回復することができます。
 
しかし、病気、食生活、運動不足、睡眠不足、過度なストレスなどの影響でじゅうぶんに疲労回復されないと疲労は溜まっていき、慢性的に倦怠感が抜けないという状態に陥ります。
 
これを「慢性疲労」といいます。
 
こうして蓄積された疲労を回復するためには、回復を妨げる原因の解消と疲労回復の働きを高めることが必要です。
 
 
◆一時的な疲れに必要な栄養素
 
本来の修復作用を働かせるためにはエネルギーが必要です。
 
そのためには、エネルギー源とビタミンB1、B2、B6が必要です。エネルギー源は食事から摂取するほかに、体内に脂肪として蓄積されています。
 
けれど、ビタミンB群は水溶性のため使われない分は尿に溶けて排泄されてしまうため、身体に溜めておくことができません。
 
なんとなく疲れた、明日に疲れを残したくない、そんな時にはビタミンB1、B2、B6を摂り、休息時の疲労回復をサポートしましょう。
 
それぞれのビタミンを含む食品・食材は以下の通りです。
 
・ビタミンB1を含む食品
 豚肉、胚芽米、納豆など
 
・ビタミンB2を含む食品
 卵、納豆、乳製品など
 
・ビタミンB6を含む食品
 かつお、まぐろ、レバー、バナナなど
 
 
◆慢性疲労に必要な栄養素
 
慢性疲労には、疲労回復をサポートするビタミンB群と一緒に疲労回復機能を高める栄養素を摂ることが有効です。
 
おすすめの栄養素を紹介します。
 

〇タウリン
 
疲労回復に重要となるエネルギーを全身の細胞に供給しているのは肝臓です。タウリンは肝臓の働きを活発にし、エネルギーの代謝を促します。
 
つまり、タウリンを摂ることによって肝臓が活発に働き、エネルギー供給の働きを促してくれるので、疲労回復機能を高めるのに役立ちます。
 

〇アリシン
 
ニンニクに含まれるアリシンは、ビタミンB1の働きをサポートします。水溶性のビタミンB1 とくっつき「アリチアミン」という物質に変化します。
 
アリチアミンはビタミンB1と同じ働きですが、吸収力が高く、脂溶性に変わり、持続力もあって疲労回復効果を高めます。
 
 
〇硫化アリル
 
玉ねぎやニラ、長ネギに含まれる香り成分です。働きはアリシンと同じで、ビタミンB1とくっついて「アリチアミン」に変化します。
 
 
◆栄養補給と一緒に休息も大事!
 
身体の修復作用には「成長ホルモン」が関わっています。成長ホルモンが多く分泌されるのは睡眠中です。
 
疲労回復には、栄養素を補うのと同時に、睡眠をしっかりととることが不可欠なのです。
 
疲れを感じるときには、日々の生活習慣を整えることと一緒に、疲労状態に合わせた栄養素を補給しましょう。
 
 
<執筆者プロフィール>
山本 ともよ(やまもと・ともよ)
管理栄養士・サプリメントアドバイザー・食生活アドバイザー。
株式会社 とらうべ 社員。企業で働く人の食と健康指導。糖尿病など疾病をもった人の食生活指導など活動中
 
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供