「投資INSIDE-OUT」〜グローバル金融事情〜では、金融機関を取り巻く様々な事象を考察します。

変化する株主提案

毎年6月には、多くの会社で株主総会が行われますが、2021年の総会では、例年以上に株主提案が話題に上りました。中でも気候変動対応を求める提案では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)に対し、非営利組織(NPO)気候ネットワークによる第3号議案などが注目を集めました。

気候ネットワークは、2020年、みずほFGにも同様の株主提案を提出し、約34%もの賛成票を集めました。しかし本年度のMUFGへの株主提案への賛成率は22.7%に留まるなど、一見すると株主提案への賛同が後退したようにも映ります。

しかし実態は、株主提案提出後の企業の姿勢に変化が見られています。

MUFGは、5月17日に「カーボンニュートラル宣言」を行い、Net-Zero Banking Alliance(NZBA)に邦銀として初参加すること、2030年までにグループでの温室効果ガス*排出量をゼロとすること、を開示しました。

*主に二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、フロンガスなど

6月の総会を前に会社側が先手を打った形となりましたが、気候ネットワークの働きかけが後押しになったとも考えられます。

また一般事業会社でも、株主から同様の提案を受けた住友商事が、5月7日の決算開示に合わせて「気候変動問題に対する方針の見直し」を発表しました。2050年のカーボンニュートラル、2035年のグループでのCO₂排出量を50%以上削減する中間目標設定を行いました。

これまでの株主提案といえば、増配といった短期的な利益分配を求めるものが多く、企業も特定株主の提案に対しては、反対意見を株主共通の利益の視点から述べるものが主流でした。

しかし、今回の株主提案は、気候変動対応への目標を共有しつつ、各社の実情に適合した施策・計画を示し、信認を得る機会になったとも言えそうです。

金融機関の株主総会も、短期的な利益追求の場から中長期的な経営戦略を探る機会に変化しているようです。

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(提供元:三井住友トラスト・アセットマネジメント)