奨学金を払えずに破産するケースが増えていると話題になっているが、その一方で学費がかからない学校も存在している。たとえば代表的なのが、防衛大学校だ。

 自衛官を養成することを目的とした大学である防衛大学校。学生は特別職の国家公務員となり、学費がかからないどころか学生手当として毎月11万8000円の給料が支払われる。さらに、年2回のボーナス(年約35万円)も支給される。防衛医科大学校もまた、ほぼ同様となっている。

 防衛大学校と防衛医科大学校はいずれも防衛省管轄下の大学校だが、そのほかにも国の省庁が管轄する教育機関では学費がかからないというケースも多い。幹部海上保安官の養成を目的とした海上保安大学校、気象庁の幹部職員などの養成を目的とした気象大学校、航空保安職員の教育訓練を行う航空保安大学校は、いずれも学費免除で、給料も発生する。

進学=就職活動の意味合い

 省庁大学校の学生は身分的には「国家公務員」となり、入学試験についても“採用試験”というのが正式な呼び方。募集人員も少なく、倍率は高くなりがちだ。

 省庁大学校への進学はいわば“就職活動”ともいえるわけだが、同様のケースはほかにもある。たとえば、卒業後に指定された病院に一定期間勤務することを条件に奨学金の返済が免除となる看護学校も多い。

 また、いわゆる学校ではないが、公営競技の選手になるための養成所も学費がかからない。たとえばJRAの競馬学校の騎手課程の場合、授業料は無料。しかし、全寮制で在学する3年間の食事代約120万円は自己負担となる。

 また、競輪選手になるための日本競輪学校も学費は無料。しかし、こちらも食費やウェア代などの費用として約120万円を負担することとなる。

 一方、日本で唯一のボートレーサーを育成する機関である「ボートレーサー養成所」も費用がかからないが、こちらはそれ以外の費用も必要ない。

「養成所での訓練は1年間で全寮制ですが、以前は宿泊費・食費として年間120万円の自己負担費がかかりました、しかし、養成員の経済的負担を軽減し、ボートレーサー志願者を増やす意味もあり、2017年4月からは完全無償化となっています」(ボートレースに詳しい週刊誌記者)

 ちなみに、競馬学校騎手課程の募集人員は10名程度、競輪学校とボートレーサー養成所も男女合わせて100名以下程度。防衛大学校等と同様、こちらもまた狭き門だといえる。