異例の10連休となるゴールデンウィークまであと1か月あまり。旅行代は高騰、人気観光地は大混雑──というわけで遠出はやめて“普段通り”の生活を、と考えている人も多いだろうが、そうは問屋がおろさない。

 都内在住のA氏(65)も、リタイア後に初めて迎えるゴールデンウィークをのんびり過ごそうとしていたが、“のんびり”とはほど遠い現実が待ち受けていた──。そんなA氏の“近未来”をシミュレーションする。

 何もしないといっても、娘夫婦の事情は違った。夫婦揃って接客業のため、A氏の娘夫婦は10連休も、普段通りに仕事だという。

「どこにも出掛けないなら息子を預かってくれない?」

 そう言われたA氏は、孫の可愛い顔が浮かび、快諾。5歳のわんぱく盛りの孫が、お泊まり道具をもってやってきた。

「オールアバウト子育てガイド」でジャーナリストの猪熊弘子氏が言う。

「今年のGWは、多くの保育園が初日をのぞく9連休、幼稚園は10連休になる。すると仕事を休めない親が実家の両親に子供を預けたり、田舎から親を呼びよせるケースが増えるはずです。

 普段孫と会えないから『ずっと家にいればいいよ』と寛大に受け入れがちですが、何日も孫の相手をするのはかなり大変。安易な気持ちで世話を引き受けると後悔するかもしれません」

 孫だけではなく、親や家族の介護にも影響はある。介護アドバイザーの横井孝治氏が指摘する。

「介護施設は通常運転に近い業務でしょうが、通所サービスや一部の訪問サービスは、休みが多くなる可能性がある。中でもデイサービスは日曜祝日休みのところが多い。在宅介護が行なわれなければ、炊事や掃除、入浴、排泄など様々な支援がストップしてしまいます」

 民間の代替サービスにする手もあるが……。

「初めて利用するサービスに切り替えると要介護者が落ち着けないこともあるため、できれば連休前にショートステイで試しておいたほうがよいでしょう。連休中の介護サービスについては事前にケアマネージャーや地域包括センターで相談し、早めに対処法を考えておくべきです」(横井氏)

 自分自身のちょっとした息抜きも、連休中はお預けになる可能性がある。

「リタイア世代が集まる市民センターや区民センター、体育館などは公共施設だから連休中は閉館の可能性が高い。自治体が主催するカルチャー講座も休講となりがちです」(同前)

 そんな行き場のなくなった人にとってオアシスとなりそうなのは、図書館だ。公立図書館は、10連休中も通常の日曜・祝日の時間で開館するところが多いため、連休中の暇つぶしにはちょうどよいかもしれない。

※週刊ポスト2019年3月29日号