老後資金の柱となる年金は確実に受給の手続きを済ませたい。老齢基礎年金を受給するには、65歳の誕生日の3か月前に届く「年金請求書」に必要事項を記し、年金事務所で手続きをする。

「長期入院や多忙のためにどうしても年金事務所に行けない場合、本人の委任状を持参すれば代理申請が可能です。社労士や弁護士に依頼すると3万〜5万円ほどかかります」(社会保険労務士の北山茂治氏)

 専業主婦の妻が夫に先立たれた場合、遺族年金が支給される。金額は、夫の厚生年金の報酬比例部分の4分の3だ。

「まずは受給資格の有無を年金事務所で確認すること。請求には亡夫と妻の年金手帳、亡夫の年金証書、亡夫の死亡診断書など多くの書類が必要となり、集める際に漏れるケースも見られます」(北山氏)

 社労士や弁護士に申請代行を依頼する場合、費用は3万〜5万円が目安となる。

 病気やケガで一定の障害が残り、日常生活や就労が困難な場合、症状に応じて障害年金が支給される。北山氏は「老齢年金や遺族年金より格段に請求手続きが難しい」と指摘する。

「障害年金を受給するには、初診日が65歳前で、被保険者期間のうち3分の2以上で保険料を納付しているなどの条件があります。医師の診断書や初診日を証明できる資料が必要となり、障害年金を専門とする社労士に手続きを頼むのがベター。

 申請しても不支給になることもあるので、社労士は2万〜3万円の着手金と、初回振込額の10〜20%の成功報酬を要求するケースが一般的です」(北山氏)

 最近は訪問販売や通信販売のクーリングオフや、キャッシングなどの過払いを巡るトラブルも多い。波戸岡光太弁護士は、これらの交渉も専門家に任せることを推奨する。

「相手は慣れている分、こちらが素人と分かると丸め込まれるケースが目立ちます。近年は裁判所も消費者の権利を重視しており、弁護士が行くことで有利に進められるケースも多く、交渉ごとはプロに任せるのが賢明と言われます」

 こうした場合の弁護士費用は前者が2万〜6万円程度。後者は着手金が1万〜2万円で報酬は返還金額の20%ほどになる。

※週刊ポスト2019年11月8・15日号