気が付けば雑多なカードで財布はパンパン、カードの「年会費」や「特典」を思い出せない人も多い。『女性セブン』の名物記者“オバ記者”こと野原広子さん(62才)が、カードが増える原因と減らし方を研究する。

 * * *
 化粧品店、飲食店、スーパーマーケットにドラッグストア、家電量販店……。「ポイントがつきますよ」と言われるがまま、作りに作ってしまい、「すでに何がなんだかわからない」とオバ記者が嘆くと、チャレンジ企画のパートナー・編集まっちゃん(永遠の30才)は「そうなんですよ〜。財布、太りすぎ」と顔を曇らせる。

「じゃあ、いっせいのせで全部ぶちまけて、専門家の指導を仰ごうか」

 と言っても、これがなかなかね。ダイエットを誓っても、体重計にのれないのと一緒で現実を直視するには勇気がいる。
「期限切れのポイントとかあると、悲しい。50円、100円ならあきらめがつくけど、1000円単位になると自分を責めるし、いつまでも忘れられない。そんな小さな自分と向き合うのがイヤ」と、オバが言えば、「私もけっこう、ヤバい気がする〜」とまっちゃん。こうして中高年女2人、“どっちが残念か、カード勝負”の日を迎えたのであった。

肥満度が高いとこうなる

 まずはオバ記者、自慢のカード入れを見せる。アコーディオン式36枚の裏表で72枚が入る優れもの。

「わ〜あ、すごい」と手に取って一瞬だけ、興味を示したマネーライターの綿谷禎子さん。が、すぐに「この数のポイントカードを毎日持ち歩いているんですか?」とクールな目で聞く。

「無駄ですね。いつもは家に置いておいて、使う日だけ、財布に入れればいいんです」と、もっともなご意見。

「使っているクレジットカードは、交通系と流通系が2枚ですね?」と聞かれると、乗り鉄のオバはすかさず「50才以上が入会できる『大人の休日倶楽部』のミドルカードは年に3回、JR東日本やJR北海道の全線(一部除く)乗り放題のお得なキップが購入できるんです」と語る、語る。

「ポイントもつくし、目的も明快。お得感ありますね。エポスのゴールドカードは招待された人しか入れない貴重なカード。年会費がずっと無料なので二重丸です。空港のカードラウンジも無料です」(綿谷さん)

 えっ!! これは初耳。知らなかった!! やだ、損した! と、悔しがるオバの横で黙って金色のカード4枚と、そのほかのカード7枚で計11枚を並べるまっちゃん。

「ええーっ、でもこの数、信じられない。ざっと見ても年会費だけで4万円、いや、5万円近いかも。なんでこんなことに……」と綿谷さんが驚くと、「それがよく覚えてないんです。気分のいい時に声をかけられて、お得かも〜と思って〜」だって。「4万円あったら、海外旅行に行けた」と半泣きだ。むむむ。まっちゃん、恐るべし。

「では、増えすぎたクレジットカードをさっそくシェイプしていきましょう」と綿谷さん。このあたりから、“病”が深いのはまっちゃんと見定めた綿谷さん。グルリと体の向きを変えた。

「クレジットカードは大きく分けて3種類。交通系、通信系、流通系です。1枚ですべてをまかなえるカードがあればいいんですけど、そうはいかない。それで平均2.7枚。2〜3枚ですね。それを目指しましょう」(綿谷さん)

 まっちゃんの場合、交通系と通信系はどうにか1枚ずつにできたけど、数枚の老舗デパートが絞れない。

「どのデパートも、それなりに買い物してるし、ゴールドだとポイントがすぐに貯まるしな〜。え〜絞れませ〜ん」

 すると綿谷さん。オバのデパートのカードを見て、「年にどのくらいの買い物をしているか、だいたいわかります?」と聞く。

「ここのところ、地下の食品売り場でしか使わないから年に2万円もいかないと思う」と言うと、「年会費が2200円で、百貨店でのポイント還元は5%。年に4万4000円以上の買い物をしないと見合わないんです。不要ですね」とバッサリ。「そうか、そう考えればいいのか」とまっちゃんは、何度もうなずく。

「これは鉄則なんですけど、カードのポイントをどう使うか、出る先をハッキリ決めていないと意味がないんです。それを基準にもう一度、自分のカードの特性を調べて、いらないカードは解約しましょう。電話1本で済みますから」(綿谷さん)
「不要なカードのどれを残すかの基準の1つは保険です。いちばん保証額が大きいものはどれか、それを調べましょう」と言われれば、「ごもっとも」とうなずいたものの、「それはどうやったらわかるんですか?」と2人。

「カードが送られてきた時一緒に、分厚い“規約”が書いてある冊子が入っていたはずです」(綿谷さん)

「読むなってくらい細かい字で書いてある、あれね〜」と遠い目のオバ。ダメだ、こりゃ。

 すると綿谷さんは「年会費無料のカードにいい保険がついているはずがありません。普通のカードよりゴールドの方が、ランクの高い保険がついている。あと、気をつけなければならないのは、そのカードで航空券を買った場合にだけつく“利用付帯”の保険か、そうでなくても保険がつく“自動付帯”か。ホームページを見ればわかります」

 もし、年会費を払ったばかりなら、カレンダーに目立つ印をつけて、解約し損なわないようにとも。

「貯まったポイントは、同じカードに落とし込む。たとえばJRE POINTはSuicaにチャージするのがいちばんだし、nanacoで貯めたポイントはnanacoに入れて使う。JALカードは貯まったマイルを特典航空券にして使うのが最も利用価値が高いんです」(綿谷さん)

 なんとなくモヤモヤとしていたことがスッキリしたせいか、重症まっちゃんは、さっそく、クレジットカードの枚数を半分にしたそうな。

【Profile】綿谷禎子さん●クレカ・ポイント・マネーライター。通信費節約のほか、クレジットカード、ポイント、電子マネーから文房具までカバーし、ポイント活用などお得な情報を発信している。

※女性セブン2020年2月20日号