株主総会が本番を迎える6月。今年はコロナ禍で開催延期を決める企業も現われたが、不祥事の後始末が注目される企業も多い。

 役員らが福井県高浜町元助役の森山栄治氏から3億円を超える金品を受領していた関西電力は、3月の取締役会で、6月の株主総会で提案する役員人事を発表した。『経済界』編集局長の関慎夫氏が語る。

「筆頭株主である大阪市は社外取締役に元大阪市長の橋下徹氏を起用するように求めたが、関電は政党色が強いとの理由で拒否した」

 新たに取締役会長に内定した前経団連会長の榊原定征氏は、大阪万博の誘致委員会会長で国際博覧会担当大使を務める。

「万博のスポンサー集めが難航する中、関電がスポンサーを降りるという話もあった。そんな中、旗振り役である榊原氏の会長就任に関西財界は安堵し、大阪市の松井一郎市長も正面からは反発しにくくなった。

 ただし、松井市長は橋下氏の社外取締役が拒否されたことに反発して株主代表訴訟も辞さない構えです」(同前)

 昨年、かんぽ生命の不正販売問題が発覚した日本郵政グループの株主総会は波乱が予想される。

「不正販売の影響で保険商品が販売できず、日本郵政の株価が大きく下がりました。これは株主にとって死活問題であり、大きな争点になりそうです」(同前)

 1万3000棟を超える施工不良物件が発覚したレオパレス21は、大株主で旧村上ファンド系の投資会社レノとの対立が深刻化した。2月の臨時株主総会での取締役選任ではレオパレス側が予想に反して辛勝したが、レノが巻き返しを図っており予断を許さない。

※週刊ポスト2020年5月22・29日号