新型コロナウイルス感染拡大に伴う政府の緊急事態宣言の継続が決まるなか、5月8日から全国でドリームジャンボ宝くじの販売が始まった。1等3億円(12本)、1等の前後賞1億円(24本)、2等1000万円(60本)となっているが、宝くじを扱うみずほ銀行が売り場での対面販売自粛を求めたことから、全国の多くの宝くじファンは発売初日に売り場で購入することができなかった。

 宝くじを販売する売り場は、大きく4つに分けられる。みずほ銀行の支店に併設された売り場、「チャンスセンター系」の売り場、宝くじ販売の専門会社、そしてたばこ屋や酒屋などの個人商店系の売り場だ(その他に、後述するように「宝くじ公式サイト」でのネット販売もある)。今回、初日から販売がスタートしたのは個人商店系の売り場のみだった。

 都内でもジャンボのたびに大行列ができることでお馴染みの「西銀座チャンスセンター」などは販売を自粛。一方、「小岩駅南口売場」や「御徒町駅前センター」「池袋東口西武線駅構内売場」などの個人商店系の人気売り場が営業していた。ただし、ソーシャルディスタンスを保てるように、窓口の列は2メートル間隔が取れるようにするなどの対応に苦慮する様子が見て取れた。

 日本で唯一の宝くじ研究家の山口旦訓氏はこう話す。

「東日本大震災などにより、一部の売り場でジャンボが販売を中止したケースはありますが、全国規模で販売が自粛されたケースは過去にありません」

 宝くじはインターネットでも販売されている。パソコンやスマホから「宝くじ公式サイト」にアクセスし、会員登録してログインすれば、ジャンボ宝くじを始めとする普通の宝くじだけでなく、ロトやナンバーズなどの数字選択式宝くじや、「着せかえクーちゃん」などのネット専用宝くじも購入できる。クレジットカード決済などで支払い、当せん金は指定した受取口座に自動で振り込まれるので換金を忘れることはない。

 ただ、山口氏は「宝くじファンにはパソコンやスマホを使い慣れていない年代の人が多く、購入する機会を失って困る人も多いようです」とも指摘する。

 みずほ銀行宝くじ部によれば、新型コロナの感染拡大状況を見ながら13の特定警戒都道府県以外から徐々に売り場の販売を開始する予定で、チャンスセンター系は5月11日から約4割の店舗で販売開始を再開した。とはいえ、出足が遅れたことで前年より販売枚数が減ることは避けられないだろう。

 販売枚数が減れば1等12本が当たる確率が上がる……というわけにはいかない。発表されている当せん本数はあくまで12ユニット(1ユニット1000万枚)あたりの数字だ。

「1等の当せん確率は1000万分の1で、1枚の期待値は販売枚数の増減にかかわらず変わりません。ただ、お客さんのために様々なゲン担ぎなどの努力を欠かさなかった売り場の皆さんを、逆境のなかで応援したい気持ちはあります」」(山口氏)

 40年以上に及ぶジャンボ宝くじの歴史のなかでも前例のない状況に、全国の売り場も苦境に立たされている。感染拡大防止とともに経済活動再開をどうするかという議論が続くなか、ドリームジャンボは6月5日まで販売され、同12日に当せん発表となる。