暑い夏はさっぱりした冷麺でも食べたいところ。コンビニでも毎年この季節に、冷麺が発売される。コンビニグルメに詳しいフリーライターの小浦大生氏はこう話す。

「ここ数年、冷麺は冷やし中華や冷やしラーメンとともに、夏のコンビニメニューの定番となっています。今年はファミリーマートとローソンが冷麺を販売中。コンビニ冷麺は、基本的に袋詰されたスープが入っていて、それを麺にかけて、さらに具材をのせて食べるシステムです。スープで麺をしっかりほぐしてから具材をのせるのが、おいしく食べるコツです」

 そこでマネーポストのコンビニグルメ担当記者Aが、ファミリーマートとローソンの冷麺を実食。その魅力に迫った。

ラー油が主張するファミマの盛岡風冷麺

 ファミリーマートでは、『盛岡風冷麺』(498円/税込、以下同)が発売中だ。1包装あたりのカロリーは361kcal。具材としてチャーシュー、もやしラー油和え、青ネギ、キムチ、ゆで卵がトッピングされている。

「適度な酸味があるさわやかな冷麺です。麺はツルッとしながらも、しっかりとしたコシがある。コチュジャンなどの調味料はついていないので、辛味はキムチとラー油に和えたもやしで演出する形。白菜キムチはそこまで辛さが強くなく、マイルドな感じ。一方、もやしのラー油の風味が意外と強く印象に残ります。ラー油風味の冷麺というのはちょっとめずらしい気もします」(記者A・以下同)

 チャーシュー、ゆで卵はどうだろうか。

「チャーシューは小さくカットされています。脂っぽさはそんなになく、ガッツリ感は抑えめ。ゆで卵はやや柔らかめで、スープに溶けるほどではないくらい。とても食べやすいです。ただ、盛岡冷麺というと、リンゴやスイカなどの果物が具材として入っていることが多いのですが、それがないのは少し残念です。

 全体的には具材も結構ボリューミーですし、さっぱりしている割に食べごたえはあります。自前で酢やコチュジャンを足して、カスタマイズするとさらに楽しめそうです」

キムチとコチュジャンで強い印象を生むローソンの冷麺

 ローソンで販売されているのは『焼豚とキムチのさっぱり冷麺』(498円)。1包装あたりのカロリーは373kcalだ。具材は、キムチ、チャーシュー、ゆで卵、キュウリ、白ネギ。そして、コチュジャンもついている。

「こちらもファミマと同様、ツルッとしてコシのある麺です。牛骨から作ったというスープは旨味もありつつ、とてもさっぱりしています。ゆで卵は、半熟ではなく固め。チャーシューは平たくカットされていて、脂身もちゃんと味わうことができます」

 このローソンの冷麺では、キムチの主張が強いようだ。

「キムチの量が結構あります。辛さも強めで、この冷麺の主役のようなイメージです」

 コチュジャンを入れることで、さらに強い印象となる。

「コチュジャンの辛さと風味で、かなり味が変化します。キムチと合わせると、やはり辛さが際立って、また違った味わいが生まれます。さっぱり感を上回る辛さが浮かび上がってくる感じです」

具材で個性を演出する

 ファミリーマートの『盛岡風冷麺』とローソンの『焼豚とキムチのさっぱり冷麺』。ベースはとても似ているが、食べ比べると明確な差異があったという。

「スープも麺も、雰囲気はとても似ています。でも、具材によってかなりイメージが異なってくる。キムチの辛さにラー油の風味が入ってくるファミマの『盛岡風冷麺』は、中華っぽい雰囲気も感じます、一方、ローソンの『焼豚とキムチのさっぱり冷麺』はキムチとコチュジャンの主張が強く、一般的な冷麺イメージそのものと言えそう。それぞれ具材によって、個性を演出しています」

 コストパフォーマンスの面ではどうなのだろうか。前出・小浦氏が解説する。

「冷麺というと、さっぱりとしていて、ボリューム感はそこまでないというのが一般的なイメージかもしれません。でも、コンビニの冷麺は意外と食べごたえがあるんですよね。

 コンビニメニューでいうと、冷やし中華や冷やしラーメンも同価格帯なのですが、それらに遜色ないボリューム感だと思います。“焼き肉の締め”的なイメージで考えると500円前後という価格はやや高く感じるかもしれませんが、“しっかりとした食事”としては、500円でもそんなに高くはないはず。コスパがいいとまでは言えないかもしれませんが、そこまで悪くはないと思います」

 まさに、夏の食事にはもってこいのコンビニ冷麺。暑さで食欲のない時などにも、さっぱり食べられそうだ。