今年も残すところあとわずか。そろそろ年末年始の帰省を意識し始める時期だ。今夏、新型コロナ感染拡大の影響から帰省を控えた人ならなおさらだろう。一方で、コロナの感染者数は再び増加傾向にあり、帰省すべきか否か、悩んでいる人は少なくない。

 それでも帰省する人たちの中には、実家に泊まらず、ホテルに宿泊するという人もいるようだ。普段なら家族分のホテル代の出費は痛いところだが、ちょうど「Go Toトラベル」キャンペーンも実施されていることから、お得に宿泊することも可能だ。年末年始の帰省に関する悩みを聞いた。

 東京都在住の30代男性会社員・Aさんは今夏、愛知県の実家に帰省しなかったため年末年始には実家に帰りたい。だが、70代の両親の感染も心配なので、都内に留まった方がいいのか悩んでいる。

「本音としては帰りたい。だけど万が一、私が両親に感染させてしまったらと思うと、胸が痛くなります。父親は糖尿病という持病もあるので、怖いんです。両親からは『あんたの判断にまかせる』と言われていますが……」

 そんなAさんは、感染対策の観点からも「Go To」を利用した帰省を検討しているという。どういうことなのか。

「実家に泊まるというのは、当然ながらリスクが伴います。ただ、接触機会を減らすために、ホテルに宿泊するのもアリかなと。リスクゼロは無理でも低減することはできるかもしれない。それにちょうど『Go To』で安くなっているし」(Aさん)

「Go To」開始前から、この“ホテル帰省”で静岡県の実家に帰っていたのは、神奈川県在住の30代女性会社員・Bさんだ。

「帰省した時、実家に寝泊まりしないと言うと、最初は両親から『そんなに家の居心地が悪いの?』みたいにグチグチ言われていたんですが、子連れの場合はその方が気が楽なんですよね。両親も、今となってはそのほうが自分たちも楽なことに気がついたようです」(Bさん)

 Bさんは、すでに年末年始に帰省することを決めている。自らの気疲れ、新型コロナ対策はもちろん、高齢の親の負担を考えると、やはりホテル帰省がよいのではないかと話す。

「ここ数年のホテル帰省でわかったのは、やはり実家に泊まるのは親にとって負担だったんだな、ってことですね。両親も布団を用意したり、料理は何にしようか考えたり、子供たちの好きそうなお菓子などの買い出しなど、歳をとるにつれてやはり大変そう。孫の顔を見るのは嬉しいけど、とても疲れるのが本音みたいです。今年は『Go To』があるので、ワンランク上のホテルに泊まる予定。クーポンで両親と一緒に何か美味しいものでも食べられたら」(Bさん)

 北海道出身で、東京在住の20代の男性会社員・Cさんは、毎年2回は実家に帰っていたが、今年は帰っていない。両親からも「コロナがもう少し落ち着いたら会おう」と年末年始の帰省をやんわり断られたという。北海道と東京都、どちらも感染拡大が続くことから、「仕方がない」と思っている。

「『Go To』の利用も考えましたが、北海道も東京も感染者数が多いので、お互いにリスクがあると思い、今年の帰省は見送ることにしました。両親をはじめ地元の友人にも会えないのは寂しいですが、我慢です」(Cさん)

 Cさんは帰省しない代わりに、“東京らしい”過ごし方を検討中だ。

「東京での年越しを充実させようと思っています。都内のちょっといいホテルに『Go To』で泊まってゆっくりするのもいいかなと」(Cさん)

 感染対策と両親に会いたい葛藤で揺れ動く中、「Go To」がコロナ禍の帰省問題に希望を少なからず与えているようだ。