濃厚な豚骨醤油スープに極太麺、たっぷりのもやしやキャベツとニンニク、そして驚くようなボリューム──。熱烈なファンを持つ「ラーメン二郎」は、ラーメン業界に多大なる影響を与え、数多くの“二郎インスパイア系”と呼ぶべきフォロワーを生み出し、人気を博している。

 そして、その“二郎インスパイア系”はコンビニエンスストアにも進出。現在、セブン-イレブン、ローソン、ファミリーマートの大手3社が、人気ラーメン店とコラボした“二郎インスパイア系”ラーメンを販売している。

 そこで今回は、マネーポストのコンビニグルメ担当記者Aが、コンビニ3社が販売する二郎インスパイア系ラーメンを実食・比較する。

リニューアルを重ねて完成度を高めたセブン-イレブン

 まずは、セブン-イレブンの『中華蕎麦とみ田監修 ワシワシ食べる豚ラーメン』(594円、税込み・以下同)。千葉県松戸市の有名ラーメン店「中華蕎麦とみ田」が監修した豚骨醤油のラーメン。セブン-イレブンでは、2019年1月に『中華蕎麦とみ田監修豚ラーメン(豚骨醤油)』として発売され、その後数度のリニューアルを経て、現在の商品に至った。

 1包装あたりのカロリーは822kcal。内容量は「674g(めん200g)」と表記されているが、実測したところ697gだった(容器の重さを除いた数値)。家庭用の500Wの電子レンジでの加熱目安時間は7分30秒となっている。

 具材は、もやし、キャベツ、チャーシュー。ニンニクはラードなどの脂と合わさった形になっており、レンジで温めると脂が溶けて、刻みニンニクが姿を現す形になる。記者Aが実食した。

「スープの量が少なめなので、いわゆる“天地返し”(器の中の麺と具材の上下を入れ替えること)をして、全体にスープを絡めさせる必要があります。

 スープはかなり濃厚です。醤油味、塩味も濃くて、パンチが効いている。麺もしっかり太くて食べごたえもあり、胃袋にズシンとくる感覚を楽しめます。チャーシューも分厚くて、ボリューム感があります。私は普段から二郎系ラーメンを食べているわけではないのですが、かなり本格的な部類に入ると思います。商品登場から、リニューアルを重ねているということもあり、完成度の高さを実感します」(記者A)

麺とスープにギャップを感じるローソン

 ローソンからは、都内を中心に展開し、海外にも出店している人気店「麺屋一燈」が監修する『麺屋一燈監修 濃厚豚醤油ラーメン』(598円)が11月3日から販売されている。

 カロリーは733kcal。実測した内容量は610g(容器の重さを除く)だった。家庭用の500Wの電子レンジでの加熱目安時間は5分30秒となっている。

具材は、もやし、キャベツ、青ネギ、そして1/2個の煮玉子。ニンニクは背脂と合わせてあり、温めると脂がスープに溶けるようになっている。

「セブン-イレブンの『中華蕎麦とみ田監修 ワシワシ食べる豚ラーメン』よりも、さらにスープの量が少ないです。なおかつ、スープがかなりドロッとしています。通常のラーメンとまぜそばの中間くらいといった印象でしょうか。よく混ぜてから食べるラーメンですね。

 スープはドロッとしていますが、意外と優しい味。豚骨だけでなく、鶏ガラや魚粉も使っているとのことで、ほのかな甘味もあり、奥深さを感じます。ガッツリ系一辺倒ということではなく、食べやすさもあります。

 麺はけっこうゴワッとしていて、食べごたえ十分です。スープは丸みがありますが、麺のほうがかなり攻撃的だと感じました。

 麺の食べごたえがある一方で、ボリューム的には他に比べると少々控えめ。意外とペロッと食べられる量なので、初心者向きと言えるかもしれません」(記者A)

1134kcalのファミマ「千里眼」監修ラーメン

 ファミリーマートが10月27日から販売しているのが、『千里眼監修 濃厚マシマシラーメン(ニンニク醤油)』(598円)。東京・駒場の超人気ラーメン店「千里眼」が監修した商品だ。

 カロリーは、3つの商品のなかで最大の1134kcal。実測した内容量は757g(容器の重さを除く)だった。家庭用の500Wの電子レンジでの加熱目安時間は7分。

 具材として、もやし、キャベツ、チャーシュー、刻みニンニク、青ネギ、そして「千里眼」の実店舗でも人気の“辛揚玉”がトッピングされている。

「ほかの商品に比べて、スープの量が多いのが第一印象です。そして、刻みニンニクもたっぷり。麺の下にラードの塊があるので、それをスープにしっかり溶かして食べるのがおすすめです。

 スープは、かなり濃いめ。とんこつの風味よりも醤油や食塩の味が強く際立っていて、飲むたびに喉に刺さるようなインパクトがあります。これぞ“二郎インスパイア系”といったようなパワフルさを感じますね。

 麺も極太で食べごたえもあるし、単純に量も多い。おそらく300gくらいあるのではないかと思います。コンビニラーメンというと店舗に比べて量が少ないというイメージもありますが、この商品についてはそんなことはない。味のインパクトもボリュームも申し分ないと思います」(記者A)

電子レンジで温める際には注意が必要?

 三者三様で異なる特徴を持ったコンビニの二郎インスパイア系ラーメン。それぞれに魅力があるが、コンビニラーメンだからこその、気になる点もあるようだ。

「電子レンジで温めるということで、どうしてももやしやキャベツがフニャフニャになってしまいがち。もうちょっとシャキシャキとした歯ごたえがほしい気がします。たとえば、もやしだけ取り出して、電子レンジで温めずに湯通しするというのもひとつの手かなと思いました。

 また、スープが少ないということで、麺をそのまま電子レンジで温めた結果、表面が焦げたようになってしまうこともあります。最初から長時間電子レンジで温めるのではなく、最初短い時間で温めて、そこで一旦麺とスープを絡ませてから、仕上げにもう一度温める、という方法もアリでしょう」(記者)

 とはいえ、3種類を食べた記者Aの総合的な評価はかなり高い。

「600円くらいの価格で、二郎インスパイア系ラーメンを自宅で食べられるというのは、単純にありがたいと思います。実店舗ではいろいろと作法もあって、ハードルが高いという人にもおすすめできます。ただ、ニンニクの香りがすごくて、家の中にニンニク臭が立ち込めるので、そこは覚悟しておく必要があります」(記者A)

 どんどん進化するコンビニの二郎インスパイア系ラーメン。今後、定番商品としてさらに愛される可能性も高そうだ。