大きな話題を振りまいたGo Toイートのポイント付与キャンペーン。主要予約サイトでは、11月中旬に相次いでポイントが付与される新規予約を終了したが、うまく活用すればお得に食事ができて家計にやさしい仕組みだった。ところが、ある30代主婦は「同キャンペーンは本当に迷惑」と回顧する。一体どういうことか。フリーライターの吉田みく氏が報告する。

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「全く予約ができない! 最近外食のハードル高すぎませんか?」──そう憤るのは埼玉県在住のパート主婦、鈴木真理さん(仮名・31歳)。自身のことを“Go Toイートの被害者”と言い切っていた。鈴木家は、夫と5歳の息子の3人暮らしだ。

 新型コロナウイルスの影響で売り上げが落ち込んだ飲食店を盛り上げるために始まった政府の「Go Toイート」キャンペーンは、25%が上乗せされる「プレミアム付き食事券」(1万円で2500円分)と、飲食店予約サイトの利用でポイントが付与される(1人につきランチで500ポイント、ディナーで1000ポイント。予約1回あたりの最大付与10000ポイント)タイプの、2パターンからなる。

 ポイント付与は大きな話題となり、最近では“無限くら寿司”が話題になった。Go Toで付与されるポイントを少し超える金額で予約・飲食を繰り返せば、毎回ごくわずかな出費で数千円分の食事を楽しめるため、節約志向の人たちで店内は連日賑わっているという。

 しかし、一部の利用者からは「客が殺到して予約が取りにくい」といった声が上がり、なかにはGo Toイートのシステムに不満を持っている人もいるようだ。

「コロナが流行する前から、回転寿司店の日時指定予約を利用して外食を楽しんでいました。でも最近は“本日は満席です”ばかり……」(鈴木さん、以下同)

 鈴木さんの家庭は小さな子供がいるということもあり、店内で待つ時間を最低限にして外食するようにしている。しかし、Go Toイートが始まる前は当日予約ができた店が、その後は全く予約ができなくなったという。

 予約サイトがダメなら電話をすれば大丈夫かもしれないと思ったこともあり、実際に問い合わせをしたことも。だがそこでも「本日の予約はいっぱいで……」と、断られてしまうばかりだったという。

「結局、Go Toイートのポイント付与を行っていない回転寿司店に行くことが増えました。予約は取れるのですが、正直、自宅から遠いんです」

 今まで利用していたポイント付与対象の回転寿司店Aは徒歩で行ける範囲にあるそうだが、最近行きはじめたという回転寿司店Bは車で15分ほどの距離にあるとのこと。ガソリン代のことなども考えると、回転寿司店Aへ行っていた時のような頻度では足を運べないと嘆いていた。

「息子はこのような事情は知りませんので、『○○君はお寿司屋さん行ったんだって! 僕も行きたい!』と言ってきます。親としてはできる範囲で叶えてあげたいのですが、いつも望み通りにはしてあげられるわけではなく、ちょっと切ないです。Go Toイートさえなければ、こんなことにならなかったのに……」

 回転寿司店AでGo Toイートも活用して……というのも考えたそうだが、その予約が「1週間以上先」となってしまうとなると、スマートフォンを操作する手が止まり、ため息が出てしまったという。

 ポイントのキャンペーンについては予算に達したことから、主要予約サイトが11月14〜15日で相次いでポイントが付与される新規予約を終了した。これを機に、鈴木さんの抱える悩みも近く解消されると思いきや──。

 政府によると、付与されたポイントの9割は未使用であるという。実際、ポイントを使える店ではまだ予約が取りにくい状況が続いているようだ。

 回転寿司に限らず、Go Toイート以前からお店のファンだった人にとっては、まだ足を運べない日々が続きそうだ。