絶対に返すからお金を貸してほしい――。突然、そんなことを友人から言われたら、あなたは貸すだろうか。お金に関するメディアを運営するタンタカの調査で、「友達にお金(生活費)を貸して欲しい」と頼まれたら、実際いくらまで貸せるのか聞いたところ、「貸さない」が35.4%で最多の回答だった。一方、お金を貸すと回答した人では、「5000〜1万円未満」が21.4%、次いで「1万〜5万円未満」が20.8%だった。

 お金の貸し借りには、トラブルに見舞われるリスクもはらんでいる。SNSでも、お金を貸した友人に記憶喪失のふりをされたことをはじめ、お金がらみの“事件”の投稿は枚挙にいとまがない。お金が返って来ない、信頼関係を失うといったリスクを加味したうえで、友人にお金を貸すのは、「あり」か「なし」か、リアルな本音を聞いた。

 IT企業に勤める20代の男性・Aさんは、どんなことがあっても、友人をはじめ他人にお金を貸さない派だ。これまで一度もお金を貸したことはないという。

「トラブルになることは目に見えています。そもそも、『お金を貸してくれ』と言ってくる人は友人ではない。僕が同じ立場だったら、むしろ友人には絶対に言えない。お金を返してくる、返してくれないにかかわらず、『貸してくれ』の一言自体が、人間関係に影響すると思っています」(Aさん)

 とはいえ、Aさんの基準では“例外”もあるという。貸すというよりも、一時的に立て替えるなら「あり」だそうだ。

「財布を忘れたから、この会計だけは立て替えてほしい。手持ちのお金が足りないから、帰り道でATMに寄るので……などの場合はお金を貸すこともあります。すぐに回収可能で、数千円程度ならOKという認識です」(Aさん)

 一方、マスコミ関連企業に勤務する30代の男性・Bさんは、よく友人にお金を貸す。信頼関係や事情から、貸すか貸さないか、貸すにしてもいくらまで貸すかを総合的に判断するというが、上限は「1万円」に設定する。

「とりあえず、なぜお金を貸してほしいのか、事情だけは聞くことにしています。ギャンブル以外のもっともらしい事情の場合は、とりあえず1万円までは貸します。人にお金を貸す行為は、戻って来ないことを念頭に“あげるつもり”じゃないとできない。もし1万円ですら返さなかったら、その程度の信頼関係だったとあきらめがつきます。実際に1万円貸した人で、音信不通になった人もいました」(Bさん)

 PR代理店に勤務する20代の女性・Cさんは、基本的には「貸さない」スタンスだが、財布をなくした友人に2万円、新型コロナの影響で失業した友人には5万円を貸したことがある。こうした特別な事情がない限りは「貸さない」のがCさんの方針だ。

 もちろん返してもらえるケースが多いというが、貸してもお金を返さない人もいる。しかしさらに厄介なのは、お金を貸さないと伝えると、急に怒り出す人だという。Cさんは嘆く。

「男友だちが、ソシャゲ(ソーシャルゲーム)で課金しすぎて、生活費が足りないから貸してほしいと言ってきたので、断りました。たぶん、生活費は建前で、借りたお金でまた課金するのが見え見え。すると彼は『お前は友人じゃない』『昔からお前は頑固だしケチだよな。だからモテないんだよ』と完全に逆ギレ。その後、音信不通に……。後日、他の友人同じことを頼んでいたと知り、本当に貸さなくて良かったと思いました」(Cさん)

 お金の貸し借りはトラブルのもと。たとえ、親しい仲であっても慎重に判断したいところだ。