新料金プランは、昨年12月のNTTドコモの発表を皮切りに、ソフトバンク、KDDI、楽天モバイルと、4社の新料金プランの概要がほぼ出そろった。この春、乗り換えを検討するにとって、どのプランを選択するかは悩ましいところだろう。

 ざっと各社のプラン内容をおさらいしてみよう。まずNTTドコモ「ahamo(アハモ)」の先行申し込み件数はすでに100万件を超えているという。当初は月額2980円(税別、以下同)の予定だったが、3月1日に2700円への値下げを発表。通信容量20GB、5分間の無料通話が可能。家族割も実施する。

 KDDI「povo(ポヴォ)」は、通信容量20GBで料金が月額2480円。ただし通話は30秒20円の従量制で、5分間の通話無料を加えれば月額2980円になる。「データ使い放題24時間」「データ追加1GB」を組み合わせることも可能だ。家族割は期間内の加入者のみ対象。

 ソフトバンク「LINEMO(ラインモ)」は、通信容量20GBで月額2480円と、povoと同じ。5分間の通話無料はオプションで付けることになる。ドコモ、KDDIの2社と大きく異なるのは、「LINE」がデータ容量を消費せずに使い放題という点。契約やサポートもLINE経由だ。

 楽天モバイル「Rakuten UN-LIMIT VI」は、どれだけ使っても月額2980円。ポイントは、使用容量によって金額が変わること。1GB以下は月額0円、1G〜3GBの場合は月額980円、3G〜20GB合は月額1980円といった具合だ。

 こうした特徴を持つ4社のプランだが、はたしてどれに乗り換えるべきなのか、悩ましく思っているユーザーは少なくない。

「20GBもいらない」の声も

 メーカーに勤務するAさん(30代/女性)は、現在格安スマホを契約しており、通信容量6GBで月額2000円ほど払っている。格安スマホではドコモ回線を使用しているため、乗り換えるなら「ahamo」という気持ちが強い。

「ドコモ回線は魅力的です。格安スマホと違い、お昼や夕方に回線速度が極端に落ちないという点が一番大きいですよね。在宅勤務ですが、たまに外出した時に回線速度が遅いと、ゲンナリするんです。故障かと疑ったこともあります」(Aさん)

 だが、実のところ「20GBもいらない」という本音もある。

「問題は20GBもいらない、ということなんです。正直、今使っている格安スマホの会社も料金改定して、20GB以下のプランが安くなってきている。でも、回線速度や安定性はキャリアのドコモがほしい。このジレンマに陥っています。回線速度を犠牲にして安さを取るか、速度や安定性を重視してahamoにかけてみるか。悩ましいです」(Aさん)

 PR代理店で働くBさん(40代/女性)は、家族でKDDIに契約している。それゆえpovoが選択肢に入ってくるのが、従来プランの据え置きやプランの複雑さが気になり、躊躇しているという。

「値下げするなら、従来のプランを安くしてほしかったのが本音です。それに長期利用していても、povoに乗り換えればリセットされてしまう。しかも、ahamoと違って、家族割の対象になるのは期間限定で先行契約者のみというのもわかりにくい。もう少しわかりやすい料金プランだとすっきりするのですが」(Bさん)

 Bさんの不安点はまだある。これらの新料金プランの契約やサポートは、楽天モバイルを除き、オンライン対応のみとなる。いざという時にショップに駆け込めないという点で、慎重になっているという。

「ネット対応には慣れているといっても、もしもの時に不安が残ります。その点で楽天モバイルは安くて、ショップでの対応もあるので好印象ですが、まだまだ回線に不安が残るのも事実。LINEで契約が完結するLINEMOも候補なのですが、現状では家族割がないみたいで……。一体どうすればいいのでしょう」(Bさん)

 IT企業に勤めるCさん(20代/男性)は、スマホ料金を「限界まで安くしたい」という。現在契約中の格安スマホは3GBで1200円ほど。回線はソフトバンク回線だが、乗り換えるなら楽天モバイルを検討しているという。

「正直、新料金プランがそこまで“安い”とも思えませんが、楽天モバイルの『1GB以下タダ』は魅力的。ただ、乗り換えるなら今度はドコモ回線を使いたいということもあって、デュアルSIM(スマホに2枚のSIMカードを挿せる機能)で、楽天とドコモ回線のeSIMにするのもいいかなと。けど、僕のスマホは古くてデュアルSIMに対応していないので、今度は端末コストがかかる。悩ましいです」

 新生活がスタートする春。ライフスタイルの変化から乗り換えを検討する時期でもあるが、新しい選択肢がいずれも魅力的なだけに、どれを選ぶか頭を悩ませている人たちは少なくなさそうだ。