自粛生活で家にいる時間も多いいま、“隣人問題”は切実だ。とくに隣家からの「騒音」に悩まされる人は少なくないようだ。45才パート勤務女性が住むマンションでは、平日でも毎日隣家から楽器演奏が聞こえてきて、ほとほと困り果てているという。意を決して苦情を入れたものの、話は聞いてもらえず……。はたして対処法はないのか、専門家にアドバイスを求めた。

【実例】
「この音、お子さんがピアノの練習しているの? ちょっといまだけ、やめてもらえないかな。会話が聞こえにくくて……」

 リモートでの商談中、先方からこう言われ、大恥をかいた夫。やめさせられるならこっちだってすぐにやめさせたい! というのも、マンションの隣に住むご一家が音楽好きらしく、旦那さんはギター、奥さんはピアノをたしなむようなんです。さらにコロナ禍で時間ができたらしく、小学1年生のお子さんもピアノとバイオリンを自宅で習い始めたから大変。平日だろうと毎日、朝と夕方に2時間ずつ練習をするんです。

 私だけならまだがまんできたのですが、大迷惑をこうむったのは、テレワークをしている夫。隣戸のピアノがうるさくて、会議の音声が聞こえなかったり、真面目な商談中に『猫ふんじゃった』のふざけた曲が流れてきて、場がしらけてしまったり……。

 さらに休みの日にもなるともっと大変。朝から家族で演奏会を始めるんです。あるとき、あまりにも音が大きかったので、意を決して隣を訪ね、音量を抑えてほしいとお願いしたのですが、それに対しては無視されてしまい、

「それならこちらだって言わせてもらいますけどね」

 と、逆に夫の会議の声がうるさいと指摘されました。

「あなたのお宅も迷惑をかけているんですから、お互いさまですよね。そもそもここは、楽器OKのマンションなんだから、文句を言われる筋合いはありませんよ。ほかから苦情はきていませんし」

 と──確かに夫はマイクを使って会議をしています。というのも、楽器のせいで先方に声が届きにくいからなんです。話も聞いてもらえないので、こちらががまんするしかないのでしょうか(45才・パート)。

【対策】話し合いにならないのが問題。管理会社を間に入れてルール決めを

 一級建築士で日本大学名誉教授の井上勝夫さんが、騒音への対処法についてアドバイスする。

「楽器演奏音は、音が響く原因が多々考えられます。このケースの場合、話し合いにならないようなので、管理会社に間に入ってもらい、隣の家族と演奏時間の取り決めをするのがよいと思います。特にピアノの演奏の影響が大きいようですので、ピアノだけでもやめてもらうなど、提案してはいかがでしょうか」

取材・文/前川亜紀

※女性セブン2021年6月3日号