「ポイントが120円分溜まっていますが、どうしますか?」と、スーパーなどのレジで聞かれることも多い。その場でポイントをすぐに使うのもいいが、どうせなら「ポイント投資」で増やしてみる手もあるだろう。

 ポイント投資とは、スマホ決済やクレジットカードでの買い物で貯まったポイントを現金に換算して、株や投資信託などに投資する仕組みのこと。投資に使える主要なポイントは、「dポイント」「Tポイント」「楽天ポイント」「Pontaポイント」「LINEポイント」などで、1ポイントから投資できるサービスもある。

「いくらポイントでも、株を買うのは怖い」という人には、「ポイント運用」がおすすめだ。投資に詳しいファイナンシャルプランナーの山口京子さんが説明する。

「運用するポイント額を決めたら、実際に株や投資信託を購入するわけではなく、ポイントのまま運用します。たとえば、セゾンの『永久不滅ポイント』なら、提携している大和証券やセゾン投信などが、その時点の株価や指数に連動させて、投資したポイントをまるでお金のように運用してくれる。いわば投資の“擬似体験”ができる仕組みなのです。ポイント投資とは異なり、利益もポイントで受け取る分、口座開設も銘柄の選択も不要。心理的なハードルが低いので、投資を始めようか迷っている人の予行演習にも最適です」

 各ポイントのウェブサイトから、「ポイントを運用する」などと書いてあるボタンをクリックし、運用に回したいポイント額を指定するだけで始められる。2016年にセゾンの永久不滅ポイントがサービスを開始したのをきっかけに、dポイント、Tポイント、楽天ポイント、Pontaポイントなどでも取り扱っている。

たとえ大暴落してもマイナスには絶対ならない

 ポイント投資やポイント運用のいちばんの魅力は、一般的な投資と違って、元手が「もらったポイント」だということ。1年間で約380万円相当のポイントを貯めたポイ活マスターの紀村奈緒美さんはこう話す。

「もともと自分のお金ではないので、もし失敗しても、自分のお金はマイナスになることはなく、安心してチャレンジできます。また、執着心も生まれにくいので、株価の上下に一喜一憂したり、売り惜しんだりすることも少ない。ゲームのような感覚で、冷静に運用の練習ができるのもメリットです」

 とはいえ、どうせポイント投資を始めるなら、少しでも利益を出したいもの。当然ながら、株価が下がっているときに参入しておいて、上昇したところで売却するのが定石だ。ただし、日経平均株価はいまでこそ3万円近い水準だが、コロナパニック真っ最中の昨年3月には1万6000円台まで暴落しており、今後、どんな動きを見せるかわからない状況だ。

 いつかコロナが収束するときを見据えて、株価が一進一退を繰り返しているいまこそ、参入のチャンスと考えることもできるかもしれない。

「元手が少額でリスクもリターンも少ないポイント投資では、資産形成には心もとない。ポイント投資で練習して、増えたお金で本当の投資をしてみるのもひとつの手です」(山口さん)

 ネットやスマホで買い物をするだけで貯まるポイントなら、ゼロになってもそんなに惜しくはないし、知らない間に増やせていれば儲けもの。「ちりつも」狙いで、気軽に始めてみよう。

※女性セブン2021年6月24日号