夏も目前に迫り、ひんやりスイーツのおいしい季節がやって来た。特に今年は、氷菓「ガリガリ君」が販売開始から40周年、「ガリガリ君」を製造する「赤城乳業」も創業90周年という記念すべき年を迎え、周年限定フレーバーもお目見えする。同社のあまり知られていない裏話を紹介するとともに、2人のアイス専門家が愛され続ける理由を語る。

【みんなで選んだ40周年記念の「うめ味」】

「ガリガリ君」40周年を記念し、公式サイト上で「みんなで選んだ記念の味」キャンペーンを実施したところ、応募総数は4万9168票にもなったという。「その中で一番人気だった『うめ味』を今年商品化しました」(赤城乳業の開発マーケティング本部・岡本秀幸さん・以下同)。ちなみに2位はマスカット味だったとか。

【現在販売されているフレーバーは12種類】

「定番のソーダ、コーラ、グレープフルーツに加えて、うめ、梨、九州みかんの6種類が販売されています。このほか、『ガリガリ君リッチ』では、チョコミント。『大人なガリガリ君』は、ゴールデンパイン、いちごが。箱タイプにはメロンソーダ(ガリガリ君)、ぶどう(大人なガリガリ君)もあります」。ユニークなフレーバーは冬発売が多い。

【爆発的に売れた「コーンポタージュ」】

 2012年9月に発売されたコーンポタージュは、SNSで話題になると3日で販売休止に。翌年の3月に再販されるも、これまたすぐに売り切れてしまった。いわゆる“変わり種フレーバー”の一種だったが、その味はアイス専門家の2人も太鼓判を押すほど。現在は販売されていないが、再販されたら要注目だ!

【「ナポリタン」には3億円の損失も…】
「コーンポタージュの成功を受け“いままでにないフレーバーを作ろう”と、2014年にナポリタンを発売しましたが……売れませんでした」。成功の陰に失敗はつきもの。その後も、変わり種は作り続けており、2021年に登場したフレーバーでは「ガリガリ君リッチ」の塩ちんすこうが珍しいかも。今後もどんな味が出るか注目したい。

【「大人なガリガリ君」が目指したのはジェラート】

 2015年に登場した「大人なガリガリ君」シリーズ。ターゲットが大人の女性というだけあって、パッケージからひと味違う。「当初はガリガリ君が目立つデザインでしたが、恥ずかしい、買いにくいという声を受け、目立たないようにしました」。味もかき氷ではなくジェラートを意識。果汁濃度も高く、大人も満足の一品に。

【会話のネタになるパッケージの秘密】

 ガリガリ君のキャラクターが2000年に大きく変わったことはご存じだろうか。目が大きくなり愛らしさがプラスされたのだ。「発売当初のガリガリ君は、絵が上手な社員が描いていたんです。現在は、イラストレーターが描いており、パッケージのイラストも、食べるときに話のネタになればと、各商品で3種類ずつ用意しております」

遊び心が満載で大人も楽しめる

 グルメエンターテイナーのフォーリンデブはっしーさんが、ガリガリ君の魅力を語る。

「汗をかいたときに食べる『ガリガリ君』は抜群においしいんですよね。学生時代から部活帰りによく食べていました。大人になったいまでも惹かれるのは、なんといっても爽快感。

 その真骨頂が『ソーダ』ではないでしょうか。でも、爽やかさでは『ゴールデンパイン』も引けを取らない。果汁33%とジューシーで、まさに大人向けのリッチテイスト。そして何より衝撃だったのが、『コーンポタージュ』。遊び心が凝縮されたフレーバーで、コーンの塩気がかき氷の甘みを引き立てていておいしい。再販を期待しています。

『ガリガリ君』はそのまま食べてもいいのですが、ソーダ味をシャーベット状に砕いて、そこに缶詰めのミックスフルーツを流し入れて食べるのもおすすめですよ」

 続いて、コンビニアイス評論家のアイスマン福留さんが、その魅力を語る。

「わずか76円のバーにさまざまな工夫が詰め込まれているのが『ガリガリ君』なんです。その最たるものが、『コーンポタージュ』。冷製スープを固めた、というのではなく、甘さのある氷菓(スイーツ)として成立しているんです。氷菓の常識を覆した名作の再販を秘かに待っています。

 普段よく食べるのは梨ですが、このフレーバーは、ほかの『ガリガリ君』のかき氷と比べると、細かい氷の割合が多いんです。これにより、本物の梨を食べているような食感を実現している。『ガリガリ君』はどれも同じではなく、フレーバーごとに、よりおいしくなるような工夫が凝らされているんです。さらに、国産の梨果汁を使用しているので甘みが自然でやさしい。ジューシーなので、私はこの“梨”を切り、生ハムを巻いて食べたこともあります。

 ミント味のかき氷にチョコチップが入った『チョコミント』もおすすめです。かき氷の爽快感にミントの爽やかさが加味されて、夏に食べるのにはピッタリですよ」

取材・文/前川亜紀、桜田容子 イラスト/尾代ゆうこ

※女性セブン2021年7月22日号