6月の個人消費は天候が安定した地域を中心に底堅く推移した。一方、新規出店を増やすコンビニは、店舗間の競争が激化しているようだ。

 日本百貨店協会が7月21日に発表した「6月の全国百貨店売上高概況」によると、全国80社・229店舗の6月の売上高総額は前年同月比1.4%増の4,720億円で、2カ月ぶりに前年同月を上回った。その背景には円安株高で富裕層の高額消費やインバウンドが好調に推移したほか、多くの店舗でクリアランスセールを6月末開始に前倒ししたこと、少雨高温の天候が夏の季節需要を押し上げたことなどがプラスに寄与した。

 商品別の動きをみると、「雑貨」が前年同月比7.9%増で7カ月連続の増加、「化粧品」が同16.7%増で27カ月連続の増加、「美術・宝飾・貴金属」が同4.6%増で3カ月連続の増加だった。一方、「衣料品」は同0.5%減で20カ月連続の減少、「家庭用品」が同6.3%減で18カ月の減少となった。

 外食も6月は堅調に推移したようだ。日本フードサービス協会が7月25日に発表した「6月の外食産業市場動向調査結果」によると、協会会員社の6月の全体売り上げは前年同月比4.7%増となり、10カ月連続で前年を上回った。梅雨時期ではあったものの、天候が比較的安定していたことから客足にプラスとなった。

 業態別に全体売り上げをみると、ファーストフードが同6.9%増、ファミリーレストランが同3.0%増、パブ・居酒屋などの飲酒業態が同1.8%増、ディナーレストランが同3.8%増などとなった。

 一方、日本フランチャイズチェーン協会が7月20日に発表した「6月のコンビニエンスストア売上高」によると、全店ベースの店舗売上高は前年同月比2.0%増となり、53カ月連続で増加した。店舗数が同1,070店舗(2.0%)増加し、全店ベースの来店客数も同2.1%増加して店舗売上高の増加に寄与した。しかし、既存店ベースの店舗売上高は同0.1%減で4カ月ぶりに減少したほか、既存店ベースの来店客数が同0.5%減で16カ月連続で減少した。また、天候については北日本では低気圧の影響で降水量が多く、西日本では気温が低かったことなどから、一部の地域で売り上げに影響を与えたようだ。

 6月の個人消費をみると、天候が安定した地域を中心に客足が伸び、全体的に底堅く推移したようだ。ただ、コンビニについては店舗数の増加で全体の売り上げは伸びているものの、既存店の売り上げは減少しており、店舗間の競争が激化している様子がうかがえる。

サイトウ イサム[著]、加藤 秀行[著]