桐といえば、高級タンスの素材として知られているが、その美しさや機能を活かした、新しい、そしてユニークなアイテムが登場している。

 気密性の高さや調湿性、防虫性などの特徴を持つ桐(きり)材は、古くからタンスや高級品の収納箱に用いられてきた。最近は、その良さを生かしながら今風のセンスや工夫を施したアイテムが登場している。

 関根桐材店(埼玉県本庄市)が販売する「桐CUBE」は、芝浦工業大学デザイン工学部とのコラボレーションから生まれたもの。桐の素材感とマッチしたシンプルながら美しいデザインのこのボックスは、米びつ(5,000円〜15,000円、税抜)とコーヒーキャニスター(3,000円、税抜)の2つをラインナップ。カラーバリエーションも美しい。米びつでは密封性を高めて酸化を防ぐ落としブタ付き。伝統工芸の技と学生たちの若い感性の融合ともいえる同商品で、桐材の特徴が実感できそうだ。

「桐CUBE」コーヒーキャニスターと芝浦工大の学生によるデザインコンペの様子

 福岡生まれの桐製品は、家の形をしたブックエンド「本の家 ブックハウス」。とんがり屋根のおうちのシルエットを模した、本を整理するのにうってつけの収納アイテムだ。「M雑誌(3,240円・税込)」なら、A4サイズの本や雑誌を立てて収納できる。 増・改築をしたい人向けには「ブックルームス」もある。小物類の収納用、引き出し前面に階段のイラストが描かれた「階段・引き出し(3,780円・税込)」など種類は4つ。「本の家 ブックハウス」と組み合わせれば、独自のインテリア空間を作ることができる。販売するのは増田桐箱店(福岡県古賀市)。

底面がスライドして宝物を隠すことができるカラクリ桐箱「奥の手」は、時代劇に登場する
悪代官と越後屋の気持ちを体感できる作品(伊豆半島合同会社)

 静岡からは遊び心満点の桐箱が登場した。昨夏、熱海の新名物として登場した桐箱入り「熱海温泉 毒饅頭」は、小豆あんを本葛に和漢植物ドクダミの粉末を練り込んだ生地で包んだお菓子。名称だけでもかなり個性的だが、商品を手がける伊豆半島合同会社(静岡県熱海市)が、さらなるインパクトをと開発したのが、からくり桐箱「奥の手」だ。時代劇で悪代官との密会の際に、越後屋が差し出す手みやげの箱そのままに、底が二重になっている。販売時は毒饅頭が4個、その下には大判、小判ならぬ、内緒のプレゼントが入っているとか。価格は9,010円(税込)。

 桐素材を楽しめる日本ならではの桐製のアイテムを生活にとりいれたり、プレゼントに活用するのもよさそうだ。

加藤 秀行[著]、阪神 裕平[著]