帝国データバンクは国内主要110行の預金・貸出金等の実態調査(2019年9月中間期)を行なった。貸出金は539兆6799億円で、増加率が鈍化している。

 帝国データバンクは、国内主要110行(大手銀行7行、地方銀行64行、第二地方銀行39行)の2019年9月末および2018年9月末の預金、貸出金の残高および2019年9月中間期(2019年4月〜2019年9月)、2018年9月中間期(2018年4月〜2018年9月)の預金利息(支出)、貸出金利息(収入)の推移について調査・分析した(※)。

 国内主要110行の2019年9月末と2018年9月末の数値を比べると、預金は2.4%増(17兆8717億3100万円増)、貸出金は1.5%増(8兆1031億900万円増)となった。引き続き大手銀行(預金同3.3%増、貸出金同0.1%増)が増加傾向にはあるものの、増加率は鈍化した。

 2018年9月末は2017年9月末比で預金が3.6%増(26兆4861億8100万円増)、貸出金が4.6%増(23兆1368億1900万円増)。また、本業利ざや<貸出金利息(収入)−預金利息(支出)>においては、減少傾向に転じた。2018年9月中間期は2兆9271億8800万円で前年同期比5.1%増加したが、2019年9月中間期は2兆8421億7100万円で前年同期比2.9%減少した。昨年までは増加していた大手銀行も、731億7000万円(同4.7%減)減少しているほか、利ざや増減内訳をみると、110行中70行(構成比63.6%)が減少となっており、本業の苦戦が業界全体で表面化している。

 続いて、預金、預金利息、貸出金、本業利ざやについて詳細に見ていこう。

預金動向

 2019年9月末の国内主要110行の預金は、771兆8480億5700万円となり、2018年9月末(753兆9763億2600万円)と比べて、17兆8717億3100万円増加(前年比2.4%増)した。大手銀行(同3.3%増)、地方銀行(同1.3%増)、第二地方銀行(同1.0%増)の3業態すべてで増加している。

 業態別に増減の内訳をみると、大手銀行(増加6行、減少1行)、地方銀行(増加47行、減少17行)、第二地方銀行(増加25行、減少14行)となり、110行中78行(構成比70.9%)で増加した。

預金利息

 また、110行が2019年9月中間期(半年間)に預金者へ支払った預金利息は、7682億8600万円となり、2018年9月中間期(6516億1400万円)と比べ、1166億7200万円増加(前年同期比17.9%増)。大手銀行(同20.4%増)で増加した一方、地方銀行(同4.2%減)、第二地方銀行(同9.4%減)で減少した。業態別の増減の内訳は、大手銀行(増加5行、減少2行)、地方銀行(増加18行、減少46行)、第二地方銀行(増加4行、減少35行)となり、110行中83行(構成比75.5%)で減少した。

貸出金および貸出金利息

 2019年9月末の国内主要110行の貸出金は、539兆6799億2100万円となり、2018年9月末(531兆5768億1200万円)と比べ、8兆1031億900万円増加(前年比1.5%増)している。大手銀行(同0.1%増)、地方銀行(同3.3%増)、第二地方銀行(同2.1%増)の3業態すべてで増加した。

 業態別の増減の内訳は、大手銀行(増加6行、減少1行)、地方銀行(増加56行、減少8行)、第二地方銀行(増加30行、減少9行)となり、110行中92行(構成比83.6%)で増加した。

 また、110行が2019年9月中間期(半年間)に融資先から受け取った貸出金利息は、3兆6104億5700万円となり、2018年9月中間期(3兆5788億200万円)と比べ、316億5500万円増加(前年同期比0.9%増)。大手銀行(同2.2%増)で増加した一方、地方銀行(同0.9%減)、第二地方銀行(同1.8%減)で減少した。業態別の増減の内訳は、大手銀行(増加3行、減少4行)、地方銀行(増加22行、減少42行)、第二地方銀行(増加11行、減少28行)となり、110行中74行(構成比67.3%)で減少となった。

本業利ざや

 2019年9月中間期の国内主要110行の収支<貸出金利息(収入)−預金利息(支出)=本業利ざや>は、2兆8421億7100万円となり、2018年9月中間期(2兆9271億8800万円)と比べると、850億1700万円の減少(前年同期比2.9%減)となった。大手銀行(同4.7%減)、地方銀行(同0.7%減)、第二地方銀行(同1.4%減)の3業態すべてで減少している。

 地方銀行、第二地方銀行の計103行を対象とした地域別動向では、7地域で預金・貸出金ともに増加した一方、「東北」と「近畿」は預金が減少した。

※ 前回(2019年6月発表、2019年3月末データ)は111行(大手7行、地銀64行、第二地銀40行)を調査対象としていたが、2019年4月に近畿大阪(地銀)と関西アーバン(第二地銀)が合併して関西みらい(地銀)となっているため、2018年9月中間期は2行合算の数値を1行分として計上している

※ 大手銀行7行=三菱UFJ、みずほ、三井住友、りそな、埼玉りそな、新生、あおぞら
※ 各数値は各行の決算短信(単体ベース)に記載されている数値(単位:百万円)を採用

MONEYzine編集部[著]