OKIは、クラウド上の映像配信サーバーから商用ネットワークを経由してTVモニターに直接4K映像をライブ配信する国内初の「4K映像配信システム」を構築した。これにより、クラウド上から手軽に4K映像のライブ配信が可能になる。

 4K解像度のテレビやカメラの普及とネットワークの高速化にともない、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向け、パブリックビューイングをはじめとするスポーツやイベントなどの4K画質のライブ映像を、複数拠点へ配信し視聴するといったサービスの増加が見込まれている。しかし4K映像の配信サービス実施においては、高価な配信サーバーなどのプラットフォームの保持や、複数拠点に配信する際に配信数が増えてもサーバーやネットワークの増強が不要なIPマルチキャスト配信に対応していることが必須。また、4K映像の配信が可能な20〜30Mbpsの帯域を確保できる配信ネットワークの準備や、IPマルチキャストを受信できるSTBなどの端末環境の配布や構築も必要であり、手軽にサービスが実現できないという課題があった。

 これらの課題に着目し、今回構築した「4K映像配信システム」では、商用ネットワークサービスを用いてクラウド上にシステム構築することにより、従来よりも手軽に4K映像配信サービスが実現可能。

 OKIは、2018年5月30日から6月1日までグランドプリンスホテル新高輪(東京都港区)で開催されるクラウドコンピューティングカンファレンス「AWS Summit Tokyo 2018」において、基調講演会場の様子の4K映像によるライブ配信の実演に本システムを使用する。実演では、クラウド上に構築した本システムの配信サーバー「OKI MediaServer」から、STBを経由せずにTVモニター単体へ直接IPマルチキャスト配信を行う。

■「AWS Summit Tokyo 2018」の基調講演会場の映像を、ビーエスフジの協力により、4Kカメラで撮影し、その場で4Kリアルタイムエンコーダーを用いて圧縮し、映像データをクラウドへ送信する。

■ アマゾン ウェブ サービス ジャパンのクラウドサービスであるAWS上に、通信事業者やケーブル事業者によるIP放送向けのアプライアンスサーバーとして実績があり、IPTVやCATVの標準に準拠しているOKIの「OKI MediaServer」を映像配信プラットフォームとして構築し、圧縮された4K映像をIPマルチキャストで配信する。

■ IPマルチキャスト配信された4K映像は、NTT東日本の協力により、クラウドと信頼性の高い閉域ネットワークサービスとの接続機能を提供するサービス「クラウドゲートウェイ」を経由して、フレッツ網からイベント視聴拠点に配信される。

■「AWS Summit Tokyo 2018」のイベント視聴拠点には、ソニーマーケティングより提供された、IPマルチキャスト配信された4K映像を受信可能なブラウザ機能を搭載した業務用ディスプレイ・テレビ「法人向けブラビア」を設置し、STB無しで直接4K映像を再生する。

 OKIは、今回の実演を通して得られるノウハウをもとに4K、さらには8Kの映像配信サービスの実用化に向けた技術開発を進め、映像を通じたさまざまなソリューションによる、より良い社会の実現に向けて今後も積極的に取り組んでいく。