基礎から知るボディづくりの原理原則とはなにか? 「よくわかる」シリーズ第3弾は、ボディ編です。

ボディが変わると、 クルマが変わる──。

自動車におけるボディとは、 いわゆる「骨格」です。 車両の底面、 いわゆるフロアより上に構成される骨格(アッパーボディ)は、 「車室空間」「強度と剛性」「スタイリング」を具現化したもので、 この骨格がきちんとしていないとクルマは成り立ちません。
近年、 自動車は「衝突安全」と「燃費(=軽さ)」の性能要求の向上により、 このボディの進化が著しく、 新車発表時のリリースには、 必ずと言っていいほど超張力鋼板や構造用接着剤の積極採用といったフレーズを目にします。 今回の特集では、 自動車用ボディ開発がこれまでどのような流れで進化してきたのかを探り、 素材、 構造、 プレスや接合などの製法といったボディづくりの原則原理と、 最新ボディの読み解き方を紹介しています。

Introduction
基幹となるプラットフォームと連携し、 運動性能や快適性を左右する車体剛性、 衝突時の安全性を担っているボディには、 数多くの性能目標が設定されています。 乗員の配置や商品力に直結するデザイン、 機能も重要なのは言うまでもありません。 そんなボディにはどのような機能が備わっているのか。 まずはそれぞれの部位の名称、 性能面で担う役割から振り返ります。

Basic
新型車の発表会では、 新しいボディについて「どこが変わったのか」「なにを改良したのか」は雄弁に語られるものの、 なぜ変えたのかという根本的な理由を見つけることは難しい。 そこで自動車のボディへの疑問と高剛性なボディの仕立て方について、 トヨタ自動車で一貫して車両の走行性能の研究開発に携わった、 元チーフエンジニアの堀重之博士にあらためて訊いてみました。

Design
人をどのように座らせるかが、 アッパーボディ設計の出発点です。 ボディタイプや商品の狙いによって乗員(優先すべきはドライバー)の座らせることが決まると、 安全機能や居住性、 ユーティリティの観点からボディの設計は進められていきます。 なぜハイテン材を使うのか、 衝突エネルギーからどのように乗員を守るのか、 静粛性を考慮したボディの工夫とはなにかなどを説明しています。

Method
通常の自動車に使われる外皮と骨格が一体となったモノコックボディは、 成形した薄い鋼板を接合して作られます。 鋼板の厚みはだいたい0.3〜3.5mmであり、 ボディの外板でも0.7mm程度しかなく、 これは昔から大きな変化はありません。 それでもボディはしっかりと頑丈にできているわけですが、 それを支える成形技術、 いわゆる自動車ボディの作り方についてわかりやすく説明しています。

Case study
最新の自動車は、 厳格化される衝突時の規制対応、 軽量化の要求についてどのような手段を使って実現しているのか? スバル・新型レヴォーグ、 マツダ・Mazda3/CX-30、 トヨタ・ヤリス、 そしてホンダ・Honda eといったホットなボディタイプ別事例から、 最新技術を探っていきます。

Braking News
発売を今秋に控えた新型車の2台、 スバル・レヴォーグとホンダ・Honda eの詳細技術について取材することができました。 レヴォーグは、 新設計のエンジンとアイサイト、 Honda eは、 プラットフォームとシャシー性能についてクローズアップし、 詳報をお伝えしています。

<CONTENTS>
[モーターファンイラストレーテッド vol1.168]【特集:よくわかるボディ】

INTRODUCITON
近年のボディづくりの潮流/ボディ各部の名称と役割/強度と剛性はまったく別の指標/スチールとアルミ、 それぞれのメリット

Basics1 自動車ボディ超基礎講座 Q&A
理論と考察 クルマのボディへの疑問をあらためて訊いてみる
現象解明と対策 高剛性なボディの仕立て方──元チーフエンジニアの経験談を聞く

Chapter1 自動車ボディの設計と機能
ボディ構造はどのように決めていくのか?/なぜハイテン材を使うのか?/どのように衝突エネルギーを吸収、 分散し、 乗員を守るのか?/NVHを考慮したボディ設計の工夫/ボディ骨格の構成と素材の検討基準とは?

Chapter2 自動車ボディの作り方
プレス成形術の進化/仕上がりの質は金型で決まる/公差ほぼゼロのパネル接合/強度・剛性を確保するため正確に、 強固に、 接合する

Case Study 自動車ボディ最新技術
スバル・新型レヴォーグ/マツダ・MAZDA3/CX-30/トヨタ・ヤリス/ホンダ・Honda e