2022年4月22〜24日、世界ラリー選手権(WRC)第3戦ラリー・クロアチアが首都のザグレブを起点に開催され、トヨタのカッレ・ロバンペラがシーズン2勝目をあげた。ヒョンデのオィット・タナック、ティエリー・ヌービルが2位、3位に入った。勝田貴元(トヨタ)は多くのドライバーがデイリタイアする乱戦を生き残り6位でフィニッシュしている。

最終SSの一騎打ちを制しロバンペラが逆転勝利

雨となったラリー初日の金曜日に大量リードを築いたロバンペラは、土曜日のSS11でのパンクでそのリードを吐き出したものの、そこから再び2番手タナックとの差を広げ、日曜日の2本のステージを終えて28.4秒という大きな差を築いていた。

そんなロバンペラに最大のピンチが訪れたのは日曜日の3つの目のSS19だった。タイヤ交換なしで1日を走り切るこの日に向けてロバンペラが選択していたのは、ハードタイヤ4本+ウエットタイヤ2本。しかし、一方のタナックはさらにウエット寄りのコンディションになると読み、ソフトタイヤ4本+ウエットタイヤ2本を選んでいた。

果たしてSS19のコンディションはフルウエット。ギャンブルに成功したタナックが圧倒的なベストタイムを叩き出したのに対し、ロバンペラはタイヤ温度を上げられず。やはりソフトタイヤを装着していた下位クラスのラリー2ドライバーよりも遅いタイムしか出せずに築いてきたリードを吐き出し、初日から守ってきた首位の座をタナックに奪われてしまう。

最終パワーステージのコンディションはドライ。しかしステージ序盤にダーティな路面が残っており、ソフト有利の流れは変わらないものと思われた。だが、不利な状況でもロバンペラは諦めていなかった。

ロバンペラはスタートから渾身のフルアタックを仕掛けると、スプリットタイムで圧倒的なタイム差をつける走りを披露、最終的にそこまでのベストから20秒以上速いタイムでフィニッシュする。

次走タナックも負けじとフルアタックするも、ロベンペラの鬼神の走りには届かずに5.7秒遅れの2番手タイム。トヨタのチーム代表ヤリ-マティ・ラトバラが「ミラクルだった」と絶賛するパフォーマンスをみせたロバンペラが、逆転で前戦スウェーデンに続くシーズン2連勝を飾った。

次戦2022年WRC第4戦ラリー・ポルトガルは、5月19〜22日、ポルト近郊マトショニスを起点に開催される。路面は砂に覆われているが、走行を重ねると砂が掃けて石が現れ轍(わだち)も刻まれるなど、コンディションが大きく変化する難しいラリーとして知られる。

●2022WRC第3戦ラリー・クロアチア 結果

1位:K.ロバンペラ(トヨタ GRヤリス ラリー1) 2h48m21.5
2位:O.タナック(ヒョンデ i20 N ラリー1)+4.3s
3位:T.ヌーヴィル(ヒョンデ i20 N ラリー1)+2m21.0s
4位:C.ブリーン(フォード プーマ ラリー1)+3m07.3s
5位:E.エバンス(トヨタ GRヤリス ラリー1)+3m46.0s
6位:勝田貴元(トヨタ GRヤリス ラリー1) +8m08.5s
7位:Y.ロッセル (シトロエン C3 ラリー2)+10m01.0s
8位:K.カエタノビッチ(シュコダ・ファビア ラリー2エボ)+11m01.2s
9位:E.リンドホルム (シュコダ・ファビア ラリー2エボ) +11m11.9s
10位:N.グライジン(シュコダ・ファビア ラリー2エボ)+11m48.5s

●2022年WRCドライバーズランキング

1位 K.ロバンペラ(トヨタ) 76
2位 T.ヌーヴィル(ヒョンデ)47
3位 C.ブリーン(Mスポーツ フォード)30
4位 S.ローブ(Mスポーツ フォード)27
5位 O.タナック(ヒョンデ)27
6位 勝田貴元(トヨタ)26

●2022年WRCマニュファクチャラーズランキング

1位 トヨタ 126
2位 ヒョンデ 84
3位 Mスポーツ フォード 80