2023年5月27日(現地時間)、F1第7戦モナコGP予選がモンテカルロ市街地サーキットでで行われ、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが今季3度目、モナコでは自身初となるポールポジションを獲得した。2番手にフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)、3番手にシャルル・ルクレール(フェラーリ)が続いた。角田裕毅(アルファタウリ)は今季2度目のQ3進出を果たし9番手。昨年のモナコウイナー、セルジオ・ペレス(レッドブル)はQ1でクラッシュを喫して最後尾20位となった。

トップ4は異なるマシンでタイム差0.188秒の大接戦

モナコGP予選は、快晴のもと、気温25度、路面温度41度というコンディションで開始された。

アクシデントによる黄旗や赤旗による中断という状況を避けるべく、各ドライバーは早々から積極的にアタック開始、走れば走るほど路面にラバーが乗ってコンディションがよくなるため、ペースがどんどん上がっていく。

そんな中、市街地コースを得意とするペレスがQ1の1回目のアタックを終えたタイミングで早々にスポンジバリアにクラッシュ、ペレスは結局最後尾となってしまった。

予選はQ2、Q3とセッションを重ねるごとにタイムはさらにアップ。路面状況やコースのトラフィックなどで順位が入れ替わる激しい戦いとなっていく。

そして最終Q3も残り3分のところで、エステバン・オコン(アルピーヌ)が1分11秒553を叩き出して暫定トップに浮上。そのタイムを残り2分でルクレールが塗り替えると、さらにそれをアロンソが1分11秒449で上回り、これでポールポジション確定かと思われた。

この時点でフェルスタッペンは5番手。今回ばかりはもはや逆転不可能かと思われたが、最後のアタックでガードレールに接触しつつ大幅なタイムアップを果たし、フェルスタッペンが1分11秒365という脅威的なタイムで逆転ポールポジションを獲得した。

モナコは抜きにくいサーキットということもあり、予選はいつもエキサイティングなものとなるが、今回はとくに最初から最後の瞬間まで予測不可能な大接戦となった。Q1では上位15台のタイム差は0.652秒、Q2での上位10位のタイム差は0.469秒。 そしてQ3ではトップ4のドライバー4人は異なるマシンでタイム差は0.188秒だった。

角田裕毅(アルファタウリ)はQ1の残り2分でトップに立つなど好調で、Q1を2番手、Q2を9番手で突破。Q3でも9番手タイムをマークして5列目グリッドを獲得している。

タイヤを供給するピレリは「予選はモナコGPのハイライトですが、予選が終わると、次に何が起こるか楽しみとなり、決勝が待ちきれません。ただ決勝で多くの戦略的なサプライズは期待できません。ハード タイヤを主な選択として、1ストップで行くのが最善策です。 しかし、ソフトかミディアムか、どちらのタイヤでレースをスタートするか、チームは悩まされることになります。ソフトタイヤは確かにスタート時のグリップ力が高いのですが、ミディアムタイヤはセーフティカーを最大限に活用できる可能性が高くなります。ソフトタイヤでスタートした場合は15周目から20周目の間、ミディアムタイヤでスタートした場合は20 周目と 25 周目の間にピットに入るっことになるでしょう。決勝レース中の天候は曇り、 降水確率20%と予想されています」と分析している。

最後尾スタートとなるペレスは決勝でどこまで順位を上げることができるか。大接戦の上位4台の戦いは抜きにくいサーキットでどうなるのか。決勝は5月28日15時(日本時間22時)にスタートする。

●2023年F1第7戦モナコGP予選 結果

1位 1 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダRBPT) 1:11.365
2位 14 F.アロンソ(アストンマーティン・メルセデス) 1:11.449
3位 16 C.ルクレール(フェラーリ) 1:11.471
4位 31 E.オコン(アルピーヌ・ルノー) 1:11.553
5位 55 C.サインツ(フェラーリ) 1:11.630
6位 44 L.ハミルトン(メルセデス) 1:11.725
7位10 P.ガスリー(アルピーヌ・ルノー) 1:11.933
8位 63 G.ラッセル(メルセデス) 1:11.964
9位 22 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダRBPT) 1:12.082
10位 4L.ノリス(マクラーレン・メルセデス) 1:12.254
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12位 21 N.デフリース(アルファタウリ・ホンダRBPT)
20位 11 S.ペレス(レッドブル・ホンダRBPT)

なおF1 モナコGPのサポートレースとして行われたFIA F2第6戦決勝レース1で、レッドブル&ホンダの育成ドライバー岩佐歩夢(ダムス)が今季3勝目、FIA F2通算5勝目を飾った。